主婦層とCase Discussion

主婦層とCase Discussion


5年位前からの友人でベストセラー「NHKの英語講座をフル活用した簡単上達法」の著者、そしてカリスマ英会話講師でもある川本佐奈恵さん(本人のブログはこちら)に依頼され、今朝は朝早くから彼女が経営する英会話学校のEnglish Timeで臨時講師をしてきました。常々ビジネスパーソンばかりを相手に「英会話はもう卒業しよう」「英語力≠コミュニケーション力」を唱えてきましたが、英語のレベルがバラバラの主婦層にも伝えたい、伝わるかどうか試してみたいと思い、挑戦した次第です。

いつものようにDiscussionをやるわけですが(今回使用した教材はこちらをご覧ください)、今回はワイドショーに出てきそうな殺人ネタを使いました。1964年にニューヨークで起きた殺人事件で殺された若い女性はアパートが立ち並ぶ空き地で38人の目撃者に見守られながら殺されたという事件です。38人は女性が35分にわたって3回もナイフで刺されたのを見ていたにも係わらず、誰も警察に連絡しなかった。この事実を知った記者は「なんて社会は冷たくなったのだ」と嘆いたという話で、Discussionは

  1. 本当に社会が冷たくなったということだけが理由か
  2. 殺された女性はどうすれば助かった可能性があったか
  3. あなたが市長だったら、どのような対策をするか

を中心に行いました。川本さんより「いつも大塚さんが見ている生徒とはレベルがまるで違うのでちょっと不安」といわれていましたので、私も相当細かく準備をして臨みましたが、誰でも感情移入出来る問題だったので、途中から「英語力」を気にするよりも「何としてでも考えを伝えよう」という気持ちが強くなり、必死になって発言している姿が大変印象的でした。英語力が弱いといわれている人達も必死になって話題に喰らいついており、いいDiscussionが出来たと思います。「英語力≠コミュニケーション力」のメッセージ、ちゃんと伝わったのであればいいのですが。。。

川本さんの教育方針は1日1時間徹底的したDictationをやらせるというスパルタ方式で、Dictationがいかに基礎リスニング力の向上に役に立つのかということを思い知りました。川本さんは32歳で子育てが一段落した時、ゼロから英語をやろうと思い、それから一日も欠かさず今日までNHKのラジオ英語講座のDictationをやり続け、それを毎朝メルマガで流す作業を行っている信念・努力の人です。今では彼女のメルマガの購読者は全国に7,000人いるといわれています。その直向きに一生懸命頑張っている姿勢にいつも頭が下がります。彼女の生徒さんはみんな前向きでモチベーションが高く、私も大いに楽しむと同時に勉強になった一日でした。川本さんThanx!

実は9月27日(日)にDHC(そう!あの化粧品で有名なDHCですが、DHC = Daigaku Honyaku Centerから想像出来る通り、元は大学の研究室を相手に洋書の翻訳委託業を行っていた会社で、今でも翻訳の通信講座で有名な会社です)で、川本さんと共同でセミナー(「やり直し英語」+「欧米流コミュニケーション術を学ぶ」)をやることになっています。いつもの10人前後よりかなり人数の多いセミナーになりそうですので、どのようにメッセージを伝えていくか、今から悩んでいます。


Leave a Reply