給与・やりがいを抑えて社員のモチベーションを上げるランキング1位になったものは


love jobあるアメリカの大学の研究者が「社員のモチベーションを上げる要因」に関して実施された調査を過去に遡って調べ、比較対象できる1946年、1980年、1986年、1992年の4つの調査レポートを発見。

どのレポートも社員に対し、「仕事上、モチベーションを上がるのは何か?」という質問に対し、あらかじめ用意された答えの優先順位をつけさせたといいます。「やりがいのある仕事」、「安定雇用」、「高い給与」、「仲間意識」などが常に上位に選ばれていたらしい。

しかし、46年にも渡る調査期間で、上位2つだけを取り出し比較すると、一つのだけ共通して上がってきたといいます。それは

「行なった仕事に対する感謝」

とのこと。それはそうですね。誰もが良い仕事をした時、それをちゃんと見ていてもらい、「本当に良い仕事をしてくれて、助かった。特に**が良かった。ありがとう」と言ってもらえると嬉しい。

しかし、この当たり前のことが実際に行われているか。この研究者が行ったこの先の調査が面白い。まずマネージャー層を集め、「部下に対し頻繁に感謝の気持ちを伝えている」と聞いたところ、80%以上のマネージャーは「伝えている」と答えたとのこと。

次にその部下に対し「上司より頻繁に感謝の気持を受けているか」聞いたところ、「受けている」と回答したのはナント20%以下。

これをrecognition gap(賞賛・認識ギャップ)というらしい。伝えているつもりが伝わっていない。伝え手と受け手の認識が大きくずれているのは面白い。社員モチベーションは生産性に大きく直結するのでこれは大問題です。 何故こういうギャップが起きるのか。

パフォーマンス・マネージメントの専門家のAubrey Daniels氏によると、ほとんどのマネージャーは実際に「とても良くやってくれた」とか「良い仕事をしてくれてありがとう」とちゃんと部下に伝えているといいます。問題はこの先に起きる。ついつい「だが(but)、ここをもっとこうするべきだった」と続けてしまう。

言われた方からするとこの”but”ほど強烈な言葉はないらしい。”but”と聞いた瞬間に褒められたことは記憶から消され、その先に言われたことが上書き保存されるらしい。

相手に感謝の気持ちを伝えたい時に使う”but”は、その前に伝えた感謝の言葉を全て消し去る消しゴムのようなものだとDaniels氏はいいます。 褒める時は褒めるだけで終わらせる。褒めると叱るを一緒にしてはならないといいます。

新任管理職研修で「まずは褒めてから叱りなさい」という指導をしていると聞きますが、これがきっとrecognition gapを生んでいるんですね。

ある調査によると従業員が会社を去る一番の理由はこのlack of praise and recognition (褒めたり、認めたりしてあげることの欠如)だという。ここでも給与や、やりがいが一番でないところが面白い。

皆さんも”but”をつけず、感謝の気持ちを伝えていますか。あっ、誉め殺しはダメですよ。スタンフォード大学のHeath教授によると、大事なのは機械的に褒めるのではなく、ちゃんとその人に響くようにカスタムして伝える。ポイントは「ちゃんと**をしていたのを見ていましたよ。ありがとうございます。」というメッセージが入っていることだといいます。

ただ、日本企業(特に大企業)は社員に対し、ダメ出しはしても、褒めるという文化がほとんどない。そして日本人をマネージしている同じ感覚で外国人もマネージしているケースが多い。日本企業に優秀な外国人タレントが残らない一番の理由はここにあるのではないかと危惧しています。

今日は月曜日。早速周りにいる誰かに「ちゃんと**をしていたのを見ていましたよ。ありがとうございます。」と伝え、気持ち良い週のスタートしましょう。私は早速やりました。

参考記事
優れた従業員は会社を去るのではなく直属の上司を去っていく
ここ1週間、仕事での成果を認めたり、褒めたりしましたか?

一瞬で考えをまとめ、伝え切るスキル


brain_shart「いま一番身につけたい英語のスキルは、ミーティング中に、コメントを入れたいと思った時、瞬時に考えをまとめ、淀みなく伝え切るスキルです。」

最近Global meetingでいかに発言・貢献していくかという企業研修をやっていて、どんなスキルを身につけたいかを聞くとこう答える人が多い。これが出来ないため、

「議論に飛び込むことに躊躇してしまい、その間、話が先に進んでしまう。結局発言できないまま、会議が終わってしまい悔しい。」

チームビルディングは遊びではない


team building私は日本企業のグローバル化教育に携わっていますが、外国人社員とチームビルディングをほとんどしない日本企業がとても気になっています。チームビルディングは遊びだと思っている。

海外出張に行く際、外国人チームメンバーと仕事だけでなく、少なくても午後半休を取って、一緒に観光や買い物、ハイキングなど個人的な関係を築く時間を作る。こういったことをほとんどやらない。

「何故やらないのか?」とある日本人に聞いたところ、「そんなことをしたらサボっているのではないかと上司に怒られてしまう」という。

時代遅れの英語教材で学んではいけない


英語教材先日、ふらっと書店に入り、ビジネス英語の教材を立ち読みしたところ、面白いことに気づきました。見本となる対話文が実際のグローバルビジネスの現場で行われているものと比較し、あまりにもかけ離れていると。

例えばポッドキャストで人気のビジネス英語の7月分のテキスト。まず対話文(スキット)が出てきて、そこに出てきた新しい単語・フレーズが隣のページにリストアップされている。

加速するグローバル化・資本主義の終着駅


supercapitalismメキシコのある小さな港町で、バカンスに来たアメリカ人投資銀行家が漁から帰ってきた小さなボートを見かけた。ボートの中を覗くと何匹か活きの良いマグロが入っている。そこで銀行家はその漁師に尋ねた。

「美味しそうな魚だね。獲るのにのにどれくらい時間かかったの。」

「すぐに獲れましたよ。」

「だったら何故もっと獲らないの?」

最新の世界情勢を占うキーワード:Black Elephantとは


black elephantBlack Elephantという言葉をご存知でしょうか。先日ブログで紹介したThomas Friedmanが書いた最新書Thank You for Being Lateという本で紹介されていた話で、Black SwanとElephant in the roomという2つのコンセプトを繋げた造語。

Black Swanはビジネス用語で、全く予期しない大きな出来事が突然起こり、それがさらに予期しなかったイベントへの引き金になり、社会全体がパニックになる現象を指します。最近でいうと、東日本大震災が原発爆発をtrigger(引き起こ)したり、米住宅バブルがリーマンショックに発展するなど。

最も大切な英語フレーズ


slow_down日本人と日本語でコミュニケーションをとっている時、「ちょっと待ってください。もう少しゆっくりと話していただけませんか。」なんてまず言わない。そんなこと言ったら頭の悪い人だと思われてしまう。これはアメリカ人同士、英語でコミュニケーションをとっている時も同じ。自国の人と母国語で話す際、「もう少しゆっくりと話していただけませんか。」とお願いすることはあまりないように感じます。

私はミーティング中、ネイティブが、抑揚のない、流れるような英語で話し出すと、すぐに”Wait ,”と遮って、”… can you speak more slowly?”と

社会の変化するスピードが人間の対応出来る速度を超えた時


Thank you for being lateここ数年、「社会の変化のスピードにうまく対応できたいない」と感じながらも、その原因をうまく特定できず、モヤモヤしていました。ちょうど、「フラット化する世界」の著者、Thomas Friedman氏の最新書、Thank you for Being Lateを読んでいたところ、「なるほど、そういうことか。。。」と感じた箇所を発見。Friedman氏曰く(いつも通り、大塚のスーパー意訳です。ご了承ください。)、

過去数世紀に渡って、人間は変化に対応出来るスピードを徐々に上げてきた。1000年前までは人間が何か新しい生活慣習を身につけるのに2-3世代(約100年間)もの時間を要したが、1900年以降1世代(約30年)位に、今では10〜15年で対応できるまで変化に対する対応力を上げてきた。

クリエイティブな人ほど高い記憶力を持つ理由


記憶術記憶力とクリエイティビティは同じコインの表裏みたいなもの
- Joshua Foer

マインドマップ、記憶術、速読術を勉強したことのある人なら聞いたことあるかもしれませんが、その生みの親であるトニー・ブザンという人がいます。この人が記憶術に興味を持つまでのストーリーが面白い。ブザン氏曰く:

子供の頃、Barryという親友がいた。一緒に通っていた学校はクラスが教科毎、頭の良さに応じてA〜Dにクラス分けされていて、私は全ての教科、A(一番上)のクラス、彼は全てD(一番下)のクラスにだった。

記憶力の良い人が無意識で行っている習慣


ごく平凡な記憶力の私が1年で全米記憶力チャンピオンになれた理由私は研修やワークショップをする仕事をしていますが、人の名前を覚えるのが苦手で、こうしたスキルをつけようと、記憶力を上げる本を何冊か読みましたが、どれもピンとこず、挫折。「才能がないんだな〜」と諦めていました。

しかし、昨年の暮れ、面白い本を発見。「ごく平凡な記憶力の私が1年で全米記憶力チャンピオンになれた理由」という本で、著者で平均的な記憶を持つ、Joshua Foerという米国人ジャーナリストが記憶力の世界大会を取材。そこで何故か世界でトップクラスのイギリス人のMemory Atheleteに気に入られ、「本気で記憶力について取材したかった