Communicationいろいろ

Communicationいろいろ


fighting pose.jpgいろいろとコミュニケーションについて書いてきましたが、最近いろいろな人に会い、英語だろうが日本語だろうが一番大切なのは「この人にだったら何を話しても真剣に受け止めてくれる」という安心感が作り出せるかどうかが本当の意味でコミュニケーション能力なのではないかと思うようになりました。

もちろん難しいことをシンプルに説明する能力や核心を突いた質問をすることも重要ですが、結局何でも話せる、聞ける雰囲気があれば、誤解もなくお互い気持ちよく理解しあえます。

これはNegotiation Seminarをやっているとよく分かります。このセミナーは参加者に北米にいる現役のビジネスパーソンとビデオ会議で実際にビジネス交渉をするものですが、徹底的に理論武装をして、絶対に騙されないぞ、自分のタフネゴシエーターぶりを見せつけてやろうというオーラを出しながら交渉に臨むと、相手のボルテッジも同様に上がっていきます。

そうすると相手が話しているときに相手の話を聞かないでどのように反論してやろうか一生懸命考えることになり、そうすると相手にそれが伝染しコミュニケーションがうまく取れなくなっていく過程がよく分かります。「それはさっき言ったでしょ!」「何で聞いていないんだ!」ということになるのです。かと言ってきちんと聞いていないほうが悪いのかといえばそういうわけではなく、対決姿勢のオーラを出しているほうにも原因があるのです。あくまでもコミュニケーションは双方向です。

私自身、人と話すときはできる限りガードを下げて、何をいっても真剣に受け入れる姿勢を見せようとしていますが、どうしても話しにくいと感じることは少なくありません。「ちょっと違うな」と思った瞬間自分のガードをあげてしまっているのか、相手の負のオーラが自分をそうさせているのか。まあお互いさまでしょう。。。

ただ思うに英語に比べ日本語はガードがあがりやすい言語のような気がします。結局ある程度知識や常識が共有化されてしまうとそれを分かっていることが前提として話が進んでしまうため、「あれどういう意味だっけ?」と思ってもなかなか聞きづらい。するとそういったオーラを出してしまい、相手のガードも上がってしまう。しかし英語はいろいろな文化圏で使用されている国際言語ですので同じ単語でも発音も意味も違って使われるケースが多々あります。だからわかんなくて当然だという気持ちで思いっきりガードを下げて臨める。私自身日本語で話している時より英語で話しているほうが楽に感じるのもそういったことも一因であるように感じます。

そう考えるともしかしたら日本流コミュニケーション方法で英語を使うと気づかないうちにガードがあげており、その為相手のガードもあがってしまいコミュニケーションをし難くしているのではないかという仮説が。。。考えすぎでしょうか。。。


Posted by Masafumi Otsuka

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comments

    Nov 28
    2009

    寺井欅

    『いかに情報を揃えるか』
    「ネゴシエーションの要諦は?」と専門家に聞いて返ってきた答えです。
    正直なところ、当初は非常に意外感がありました。
    でも、海外で仕事をするうち、最近は、本当にそうだと思います。
    加えて、
    『いかに自分のニーズを整理するか』
    も大切だと思うようになりました。
    ネゴをするときにまず大事なのは、相手が許容できるもの、目指していることを良く知ることと、自分が許容できるものと、目指していることを良く整理することです。そうすることで、当初は見えていなかったお互いが合意できる点が、一つ、場合によっては複数見えてきます。それらの点に、自分にとってより望ましいのはどれかを整理して、順番をつけることができれば、冷静に交渉を進めることができます。
    交渉の初期段階では見えている合意できる点が少ないものです。
    日本人の場合、合意できる点に決死の思いで辿り着こうとし、結果として決裂したり、当初の合意点よりもより譲ったところで妥結することが多いのではないでしょうか。
    コミュニケーションやネゴは片方に一方的に勝ちが付くものではありません。
    自分の目標を実現するためには、相手を理解し、分からなければ質問を重ね、相手と合意できる点をたくさん探すことが重要です。
    質問をされたら、うやむやにせずに、基本的には答える、もしくは答えられないといい、その理由を添える。例えば何かを売り買いする場合、うまく成就すれば、Win-Winの結果を作り出すことも可能なわけですから、可能な限り情報を提供して、協力する素地はあります。
    相手を理解しよう、自分を理解しようとする姿勢は、相手も自分の心も開くことになり、最終的には信頼に似たものも出来上がってくるのでしょう。大塚さんのおっしゃるように、「この人にだったら何を話しても真剣に受け止めてくれる」という安心感が作り出せれば、相手の情報も自分の情報も、より多く、より整理して集めることができ、よりよい結果が期待できるように思います。

    Reply
    Dec 04
    2009

    Masafumi Otsuka

    でも本当にこの安心感を作り出すのは難しい。。。自分はそのつもりでも相手にはそう見えていなかったりします。。。相性の問題として割り切っていいのか。考えてしまいます。

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