正解を求めないMind-set
まずはちょこっと告知。2月14日(日)に「世界基準のCommunication Styleを学ぶ」というセミナーを行います。ちょっと新しいことを試してみたいと思っています。ご興味のある方はこちらをご覧ください。
When I went to school, I did not learn anything much except for the hidden message that every major problem in life had already been solved … For years afterward, when confronted with a problem that was new to me, I ran for an expert. It never occurred to me … that I might come up with my own answers … The world is not an unsolved puzzle waiting for the occasional genius to unlock its secrets. The world, of most of it, is an empty space waiting to be filled.
–Charles Handy
最近読み終えました本の中で出会ったCharles Handy氏(経営思想家)の言葉に大変勇気付けられます。例によってスーパー意訳(笑)しますと
「私は学校で(暗に)学んだことといえば、『全ての問題には正解がある』ということだった。だから(卒業して)数年後に今まで出会ったことのない問題に直面した時、真っ先に専門家に駆けつけてその答えを求めた。自分自身でその問題を解こうという発想は全くなかった。社会には一部の天才のみが解決出来る問題しか残っているわけではない。実は未解決な問題だらけで、常に誰かに解決してもらうのを待っている。」
そしてその後にこう続けます。「このことに気づいてから私の人生は変わった。自由に自分のアイディアを試してみようと思ったし、恐れずに問題は自ら解決していこうとするマインドに変わった。」と。
「全ての問題には答えがある」いうマインドを育ててしまう教育は何も日本に限ったことではなく、どこの国でも共通すると聞きます。学校では成績をつけなければならない。だからテストを行う。テストを採点するには客観的に指標が必要。結局、出題する問題には正解がなければならない。すると無意識に「全ての問題に答えがある」という考えが植えつけられてしまう。
「何事にも正解があるのではないか」と思っていると、新しいアイディアを思いついても、既に誰かが試して失敗したものではないかとつい思い、行動をためらってしまいます。私の場合、従来の英語教育のあり方に問題を唱えるたびに「帰国子女でMBAまで出た大塚さんには英語が出来ない人の気持ちが分かるわけがない」と英語の専門家にいわれ、自分は教えるよりも経営に徹しようと、新しいアイディアが思いついて試すのを思いとどめていました。
しかし、英語を一生懸命勉強している人たちを見れば見る程、間違った教育を受けているのではないかという気がして仕方がない。「実は多くの英語教育の専門家たちのやっていることは間違っているのではないか」「少なくても時代の変化についていっていないのではないか」という思うようになってきました。
私は毎週英経済紙”The Economist”を読み、最新の経済・ビジネスの洋書を週に1-2冊は読みます。また日本人・外国人問わず世界を舞台に活躍している人たちと出来る限り話すようにしています。すると何となく、世界がどういった方向に向かっていて、それに伴いどういう人材が必要になってくるのかイメージが出てきます。
結局英語教育、ことグローバル人材化教育に関しては、最近の急激なグローバル化に伴い出てきた問題であり、私を含め誰もその問題をどう解決したら良いか分かっていない。そのことを確信したことが自分を大きく変えました。自由にいろいろなアイディアを試してみようと思ったし、そうした取り組みを恐れずに発信していこうという気にもなりました。
今後新興国の存在がどんどん強まっていく中、「どのように安く、効率的にモノやサービスを提供していくか」に答えを求める従来の方式だけではグローバル競争に生き残れません。今後先進国では「新たな発想で従来にないものを作り上げていくCreativeなマインド」がますます重要になってきます。
「全ての問題には答えがある。」グローバル化教育はまずこうしたマインドを壊していくことからはじめるべきなのかもしれません。
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