
全員で考える問題解決型のミーティングを行う際、「人の発言に乗っかろうとするマインド」の方が「新しいアイディアを考える」よりも遥かに重要になります。しかし現在グローバルコミュニケーションクラスでこうしたDiscussionを行っていますが、「常に何か新しいアイディア」を出さなければ行けないと考えながら参加している人の方が多い。こうしたマインドも日本人のグローバル化を阻む一つの原因ではないかと最近思うようになりました。
乗っかると「人のアイディアを奪っているのではないか?」とか「こうすればよりbetterになるのでは?」といってしまうので相手の考えを一部否定してしまい失礼なのではないかとい多くの方が思っていますがこれは違います。
例えば前回取り上げた「自分が学者として『子育てにおいて体罰が有効かどうかを証明する実験を設計しなさい』と言われたらどうするか。」といきなり聞かれても完璧なアイディアが出てくるわけがない。そこでAさんがこんなことを言ったとする。
A: 「とりあえず8歳から18歳までの10年間、体罰を行っている家庭と行っていない家庭数十件ずつ調査するっているのはどう(ここconversational toneになっています・笑)?」
B:”How will you measure that result?”
A: “How about crime?”
B:”Define crime for me.”
A: “How about whether jailed or not?”
C: “I like that idea!”
そこでこのまま終わらせないで
C: “Wait. How about just skipping the 10 years and go directly to jail and interview people over 18 whether they were physically punished or not asking both them and their mothers. That will save both time and money.”
みたいにな感じでその発言に乗っかっていく。進化させていく。これは私の実際のセミナーでAさんは日本人受講生、Bは私、Cは外国人ビジネスパーソンの発言でしたが、後で他の日本人参加者に聞いたらCさんと同じことを考えていたけど「前半部分(8歳から10年間調査をする)を否定するのが失礼」と感じて言わなかったという。これは否定しているわけではなくその人のベースとなるアイディアに乗っかりそれを深めているので全く失礼ではなく逆にそれを生かしている。
また、仮に話を聞いているうちに面白いアイディアを思いついても、言うタイミングを計っているうちに話がどんどん進み、(それが頭から離れない為)置いていかれてしまい、何も言えずに終わってしまう。だから今でているアイディアに乗っかる姿勢で参加する方が大切になるのです。
もちろん当初のアイディアが煮詰まった時は新しいアイディアも必要ですが、基本姿勢として今話し合っているアイディアに乗っかり、1mmでも解決策に近づけていけることを言えないか。私自身いつもこうした姿勢でミーティングやグループディスカッションに呼ばれた時は参加しています。
「他の人の意見と自分の考え(イメージ)のコラボレーションが、自分の思考を発展させていく」
これはセミナーに参加しているある受講生が「大塚さん、こういうことなんですね。」と言った言葉ですが、こうしたマインドも世界中の人々と一緒に仕事をしていく中で、とても重要なことだといつも感じています。
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