「失敗」ではなく「実験」

「失敗」ではなく「実験」


experiment“Experiment never fails.”
-Dale Dauten

「失敗を恐れるな!」と良く耳にしますが、正直私はこの言葉があまり好きではありません。もちろん失敗から学ぶものは沢山ありますが、それは後で振り返ってみての話。特に公の場で恥をかきたくないし、惨めな思いはしたくない。出来ることならこうしたことから避けて通りたい。

そんなことをいつも考えながら最近兄に勧められた本、「山中伸弥先生に、人生とiPS細胞について聞いてみた」の中で、山中氏が研究成果が出なかった時に読んで励まされたと紹介していた本、「仕事は楽しいかね?」(デール・ダーテン著)を読み、大きくinspireされました。「実験を続けている以上、失敗はしない」と。

仕事は楽しいかね山中伸弥自伝

私はいまでもセミナーの受講生によく「実験台にされている」といわれます。いま英語によるDiscussionでの参加・貢献法を学ぶセミナーを行っていますが、このセミナー、ちょうど5年前、「好きにしていいからちょっと変わったスタイルの英語学習を行って欲しい」とNPO法人 日本エンジニア協会さんより依頼を受け、だったらDiscussionを取り入れてみようと思い、簡単なケースを作り、事前に配り、実験してみたのがはじまりです。相当緊張したのを今でも良く覚えています。

ある時、恥を欠きたくないあまりケースを全て日本語で訳して来た上、発言ポイントまで決めて来ている人をみて、「これではDiscussionに最も大事なライブ感が台無しになる」と思い、ケースの事前配布をやめ、冒頭で発表する形式を実験。すると冒頭で置いていかれたら参加出来ないので、「分からなくなったらすぐ止める」回数が増え、またその場で即興で考えなければいけないのでよりCreativeな解決案が出てくることに気付く。

その内、やりっ放しでは伸びないことを知り、全10回のシリーズ化にして、毎回終了後に一人一人に「どこが良かったか」「どこでミスコミュニケーションが起きていたか」のFeedbackを行うことに挑戦。Discussionを全てビデオ撮りして、後日それをみて、Feedbackしていましたが、このビデオ撮り、毎回自分のDiscussionの進め方を強制的に見させられるので、次やるとしたらこうしてみようというアイディアが絶えず出て来て、次回それを反映させることにより、自分のスキルがあがっていく。ただ、受講生にもビデオを公開していましたが、恥ずかしいのかあまり皆さん見たいないことを残念に思っていました。

ちょうどその頃、一人一人Feedbackが本当に大変で何とかならないかと悩み出す。そしてふと聴きにいった講演でFreelancer.comという海外アウトソーシングサイトの存在を知り、「英語さえ話せることが出来れば世界中のタレントを安価で活用出来る」時代になったことを知る。Discussionで撮ったビデオをスクリプト(台本)に安く起こせるのではないか。そして、そのスクリプトにコメントを書き込みPDF化して送れば時間を大幅に節約出来るのではないかというアイディアを思いつく。

実際にやってみると、受講生に取って自分の発言がどこで貢献していたのかが「見える化」されるので、次回以降自信を持って入ってくるようになる。また該当箇所を確認しようとビデオを見る回数が以前と比べ劇的にあがる。これは意外でした。プレゼンもそうですが、自分の映像を直視することが出来るようになると大きく進歩します。

そのうちなんなら、この海外アウトソーシング(最近ではoDeskを使っています)をクラスに取り入れれば、世界中のタレントの活用方法の勉強が出来、さらにリアルなDiscussionも出来ることに気づき、ポスターやアニメ等を発注させてみる。

こうやって実験をし続けるとプログラムが少しずつ、進化していく。ただ、絶えず実験をしているので、想定通りいくことはまずありません。落ち込むこともあります。でも「失敗」という感覚はありません。「どんな感じか試している。だからうまくいくときもあればいかないこともある。」という感覚です。だから続けられる。

「実験好き」な人は多いと思いますが、「失敗好き」の人はまずいない。だから「失敗を恐れるな!」ではなく「実験してみたら?」の方が前向きに行動に起こしやすいと思います。「失敗」ではなく「実験」。

ということで5月12日(日)よりスタートする第5期グローバル人材育成コース(毎週日曜日朝、1セッション2時間、全10回)、共に実験していただける方々を大募集していますので、興味のある方は是非ご連絡ください(笑)。


Posted by Masafumi Otsuka

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