ちょっと抜けているくらいがちょうどいい
“Cling to your imperfections; they are what make you unique.”
ちょうど先日、ある会社の新人研修で「この度は**社に入社、おめでとうございます!」と言おうとした所、何を勘違いしたのかそのライバル会社の名前を言ってしまいました。「やっちまった!」と思いましたが、皆さん大笑いして、当初張りつめていたピーンとした緊張感が解け(英語でのDiscussion相当ビビっていたようです・笑)、結果は良しと。
また、セミナーなどで出て来る意見を整理する為、良くホワイトボードを使いますが、英語の綴りが分からなくなることが多く、しょっちゅう参加している外国人に”Hey, is this the right spelling?”と平気で聞く。単語が出てこないと参加者(日本人)に”What’s that word when you want to say ***?”て普通に聞いたり、文法の間違えもおかまいなしのやりたい放題。「講師がこんなんでいいのか?」とはじめた当初、参加者は驚いていたようです(笑)。
ただ、別に英語を教えているわけではないし、大切なのは皆で意見をぶつけあって考え、一人で考えても思いつかないアイディアを作り上げていく過程でどうやって貢献するかを学んでいただくことであって、英語はあくまでもその為のコミュニケーションツール。完璧である必要は全くない。
いまでは私のこうしたいいかげんさ(!?)が「あっ、そんなんでいいんだ。」という安心感を場にあたえ、発言しやすい、クリエイティブな空間を作っている。また「こんなヤツでも世界を舞台にやり合えるのなら私にも出来るかも」と思ってもらえ、自信をつけてもらっていると勝手に思い込んでいます(笑)。このちょっと(いや、実際はかなり)抜けた所が私のユニークさかと。
とにかく日本は完璧主義者が多い。完璧主義の問題点は自分にそれを求めるあまり、相手にも知らずとそれを強要してしまう。ちょっとでも相手が間違えを発見したり、抜けた所を見つけると無意識に「ダメだし」してしまう。言われる方もいい気はしない。そうやって短所を指摘され続けられることによって「自分はダメなのではないか」と自信を失っていく。そして折角の個性が失われてしまう。
完璧主義者は自分がダメだししてしまう以上、常に全てのことを知っていなければいけないと思い込む。だから、確信の持ったことしか話せないし、リスクを伴う行動が取れない。明らかにlose-loseな状況にお互いを陥れているような気がします。
私の周りで「すごいなー」「社会に(いい意味での)インパクトを与えているなー」と思う人はバランスが取れている人が少ない。ある分野で異常なまでの好奇心、パッションを持ち突っ込んでいく。知識、見識が偏っているがあまり、知らないことの方が多い。ただ、それを恥と思わず好奇心旺盛で、「えっ、なになに?」と聞いてくる。見ていてちょっと抜けている(失礼!)人が多く、これが逆に人間を感じさせ、一緒に働きたいと思わせる。
建設的な批評(Positive Criticism)は もちろん行いますが、いわゆる日本流の「ダメだし」(Negative Criticism)をする人はまずいない。みんなそういった人には近づかないようにしている気がします。ユニークな人は常に「ダメ出しされる側」にいる。
大事なのは例え人がどう思うと、自分の好奇心を刺激するものを追求していること。その上でちょっと抜けている… いいじゃないですか。冒頭の引用、誰が言った言葉かは分かりませんが(←いいかげん・笑)大好きな言葉です。
「欠点にしがみつきなさい。それがあなたをユニークにしているんだから…」
短所はGiftです。そこを鍛えてバランスを取るより、より長所を鍛え、逆にアンバランスを大きくした方がよりその人独特な人間味が出ます。これこそその人をより魅力的にする個性だと思いませんか?
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