仕事の前のSmall talk(雑談)は何故大事なのか
「仕事の英語はほぼ問題ないが、仕事に入る前のSmall Talk(雑談)がうまく出来ない」
先日、私の3ヶ月のGlobal Discussion Courseに以前参加されていた方から「ちょっと英語の相談があるので会って欲しい」といわれ、冒頭を切り出しました。
どうやら週1回、ヨーロッパにいる上司とビデオカンファレンスをやっていて、必ず仕事の話をする前に、その前の週に上司のプライベートを聞いてから実際の本題に入るらしい。
「相手が家族のことや最近周りで起きていることを楽しく話しているのだが、何が楽しいのかよく分からない」
Empathy(共感力)が弱い方ではないので、「あれれ?」と思って、もう一歩踏み込んで話聞いてみると
「仕事だったらどんなことをしてでも遮って理解しようとするのだが、笑顔で気持ち良さそうにプライベートの話をされると、何だか遮って確認作業をするのは失礼に感じる。でも何となくしか理解できないから何が楽しいのか良く分からず苦痛で仕方ない。どうしたら聞き取れるようになるのか。」
という。
私もフィリピン人秘書のKathrinaをはじめ、アメリカにいるビジネスパートナー、パキスタンにいるグラフィックデザイナーなど、毎日誰かとSkypeを通じたビデオ会議を行っているので、「そういったSmall Talkをやっているかなー(←全く意識していない・笑)」とその前の日、「Kathrinaと本題に入る前に、どんな話をしたっけ?」と思い出してみたら、
「息子の出したコンクールの絵、どうだった?」とか「終末のバザーはうまくいった?」とかから入っていたのに気付きました。よ〜く考えてみたら、外国人と仕事をする際、いきなり仕事から入ることはまずない。まずは雑談、特にプライベートの話から入っている。
Kathrinaは当然覚えていますが、彼女以外でもよく一緒に仕事をしている人はその配偶者、子供の名前は全てEvernoteというアプリでNameと検索をかけると瞬時に出るようにメモしてますし、Skypeはテキストチャットを使いながらよく話すので、それをみると前どんな話をしたのかすぐ思い出す。
Kathrinaのメモを確認してみると、普段の会話から本人がどういうモノが好きか、息子がいま何にはまっているのかも書いてあり、今年はじめてフィリピンに出張し、はじめて対面で会って(←5年間一緒に仕事をしていて初対面)ご主人、息子と共に夕食接待をしたとき、きちんと本人達が喜びそうなお土産を持っていきました(←選ぶのに超時間がかかりました・笑)。
とにかくいま、Kathrinaに逃げられると私のオペレーションがまわらなくなる。彼女ほど優秀な人は引く手数多なのでちょっとでも気を抜くとすぐに取られてしまう。以前雇った超優秀と思った方々(デザイナー・アニメーター等)とビジネスライクにの関係に終始して、逃げられているので、常に”I care”を伝えていたい。
こうしたことを考えながら
「その上司はあなたを優秀だと思っているから自分についてもっと知ってほしいと思い、こういった話をしているはず。それに応える意味でもちゃんと分からなくなった瞬間に会話を遮り、仕事を全く同じように何度も確認作業をしなければダメ。そうすれば『この人ちゃんと私に興味があって話を聞いてくれている』と”I care”が相手に伝わり、よりわかりやすく話してくれるし、こうした関係を築いておくと、仕事もしやすくなる」
また
「もっと自分の話もしないとダメ。優秀だと思われているんだから、ちゃんと深く聞いてくれるはず」
とアドバイスをしました。
と考えながらKathrinaと息子にクリスマスプレゼントを送るのを忘れていたことが判明。しまった。今日買いに行こう(笑)…
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