アイディアを待つのではなく奪いにいく方法

アイディアを待つのではなく奪いにいく方法


Creative HabitsInspiration is for amateurs, the rest of us just show up and get to work.
- Chuck Close, Painter and Photographer

ブログを始めて6年以上経ちますが、ずっとアイディアが降りて来てから書くという方式をとっていました。降りてこない時は仕方ない。書けない…

そんな中、昨年の3月〜9月の間、アイディアが全く降りてこなくなる。「歳か?」と半ば諦めかけていたところ、昨年8月、世界的に有名なChoreographer(振付師)のTwyla Tharp氏が書いた本The Creative Habitを読み、こうした考え方自体が大きな間違いだったことに気づきました。

「アイディアは待つのではなく、出てくる環境を自ら作り、奪いにいくものだ」と。そしてそれには『Daily Ritual(一日の儀式)が必要である』と。Tharp氏曰く

私の一日は儀式から始まる。毎朝、5:30に起きて、トレーニングウェアを着て外に出る。そしてタクシーを止め、ジムの場所を指示する。ジムではパーソナル・トレーナーが待っている。2時間みっちりと運動をし、シャワーを浴びる。その後朝食(コーヒーとゆで卵を3つ)をとる。そうすることによって2時間みっちりと創作活動に集中出来る。

と。「さすがは超一流のアーティスト!すごいストイック。ただそんな規律正しい生活なんて私には無理。そもそも朝が弱い。5:30に起きてジムになんて行けない。。。」と思い、読み続けていたら、面白いことが書いてありました。

儀式はジムで運動をすることでもないし、シャワーを浴び朝食をとることでもない。タクシーに乗り込み、行き先を指示した段階で私の一日は終わる。

と。「ん!どういうこと?」と思っていたら、

朝起きて天井を見つめ、「今日はジムに行きたくない」と思う時もある。だから目が覚めたらジムに行きたいかどうか考えない。さっさと服を着て、タクシーに乗ることのみ考える。タクシーに乗ってさえしまえば、ジムでパーソナル・トレーナーが待っているので逃げられない。自然と一日が動きだし、気付いたらベストな状態で創作活動に入っていける。

と。Tharp氏でさえ、心が折れそうになるになるんだ。そうならない為、規律を守る仕掛けを用意している。何だか勇気づけらます。これだったら一般人である私にも出来るかもと。「よーし、実験だ」と思い、9月から私にとっての最適な儀式を探す旅に出ました。

さすがに毎日タクシーに乗ってジムに行き、パーソナル・トレーナーにつくお金などあろうはずがない。そこでまずやってみたのが、朝6時に起きて自転車でデニーズにいく。朝食を食べながら、新聞を読む。そして帰宅。「さー、ブログを書くぞ!」と机に向かうもアイディアが出てこない。横になって考えようとベットで仰向け。zzz…

「自転車ではダメ。散歩だ!」ということで次の日、散歩がてらジョナサン(こっちの方が近い)までいくも、同様に惨敗。朝ファミレス作戦はあえなく撃沈。ではジョギングはどうか。走ると考えただけでもベットから出る気が起きない。だったら早朝から出社してしまえということで、朝6時過ぎに会社に到着。ご褒美に会社にあるハンモックで横になる。zzz…結局ダメ。朝が弱い私には朝活は無理だということが判明。

その後もひたすら実験を繰り返すこと3ヶ月間。今でも色々と試していますが、12月頃から以下の儀式に落ち着き出してきました。

  • 朝(特に時間は定めない)、目を覚ますと同時に暖房を入れる。テレビをつけ、NHKのBS1のワールドニュース(50分間)を寝ながら聞く。
  • テレビを切り、机に向かう。部屋が暖まっているので起きやすい。
  • 机でペンを持ち、ノートを開き、書き出す。ノルマは3ページ。ポイントは手を止めないこと。今の精神状態、今日やりたいこと、昨日の反省等何でも良いから書く。
  • 絵の学習サイトに行き、その動画を見ながらサイフォンでゆったりコーヒーを淹れる。
  • 動画1本30分〜60分。コーヒーを飲みながら軽くスケッチングをする。←ここで準備完了。
  • 一気にスイッチを変えて集中して2時間、ブログを書く。
  • この一連の儀式を終えるまで、スマホの電源はOFF。メールも開かない。電話も出ない。

この儀式を取り入れてからブログの更新頻度があがり、さらに今月から既に英語ブログも2本書けていますので、「アイディアを待つのではなく、奪いにいく感覚」、少しずつ捉えはじめているような気がします。

まだまだ、朝のみの儀式で、それ以降はうまく定まっていませんが、とにかく実験。明日もとりあえず暖房とテレビをつけるところからスタートします。

morning ritual

 


Posted by Masafumi Otsuka

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