世界で活躍する日本人#1: 真田広之

世界で活躍する日本人#1: 真田広之


Hiroyuki Sanada Revenge毎回書き切りのブログだと更新頻度が落ちるので、「Creativeな発想を引き出す方法」に次ぐ連載ものをはじめ、ちょい楽をしよう、と(笑)。題して、「勝手に表彰:クール・ジャパニーズ賞」。世界で活躍する日本人を私の独断と偏見で勝手に表彰するもの。「この人、世界で、いいインパクトを与えているなー」と思う人をこのブログで表彰したいと思います。

第1回目のクール・ジャパニーズは俳優の真田広之。この人、「アメリカで渡辺謙の陰で頑張っている俳優さん」程度に考えている方が多いと思いますが、いやいや、そんなもんじゃない。凄すぎです。表彰理由は以下のとおり。

正確でクールな日本のイメージをアメリカの海外ドラマ・ハリウッド映画を通じて伝えようとしている

とにかく、ハリウッド映画や海外ドラマを見ていて、日本のシーンが出てくると、「これ、どこの国ですか?」と思うケースが多い。特にひどかったのがション・コネリーが主演したThe Rising Sun(確か高倉健も出ていたような…)。日本に対するイメージを勝手に妄想してもらうのは結構だが、少しは描写された方の気持ちを考えて欲しい。 Blackrain, Die Hard, Lost in Translation… 映画は面白くても日本のシーンが出てくるたびに不快感を覚えます。こうしたハリウッド映画は世界中で上映されるので変な日本のイメージが持たれてしまう。

事実、米国MBA留学していた時に、メキシコ人クラスメートが、日本人が毎日寿司を食べていると本気で思っていたのにはびっくりしました(相手も違うと知ってショックを受けていました・笑)。

そんな中、昨年たまたまRevengeという海外ドラマを見ていたら「あれれ、どこかで見たことのある人だ」と突然、真田広之が出てきてびっくり。

簡単にドラマを説明すると:
主人公の女性が子供だったころ、父親が無実の罪を着せられ、終身刑となり刑務所で殺される。大人になり、父がどうやってハメられたか、その詳細を知らされた彼女は父親に罪を被せた人々への復讐を始める。

真田広之はその中で、主人公女性が復讐を遂げるための武術指導、師匠役として出演しています。

彼のどこが凄いのか?

出てくる日本シーンの情景、シチュエーションを含め、非常にリアル。また彼が絡んでいるアクションのシーンに「日本武道の美しさ、格好良さ」が大きく伝わってくる(Youtubeのビデオを最後に埋め込みます)。

ちょうどこのドラマの続編(Season 2)で真田氏のスケジュールが合わな方らしく、よくハリウッド映画で見る日系アメリカ人俳優に配役が変更され、日本の情景、シチュエーション、アクションシーンがいつもの残念な日本に変わっていたので、彼がドラマ制作時に現場指導に大きく絡んでいたことが良くわかります。ショービジネスについては良く分かりませんが、こと日本をどう撮るかに関して、監督がセット内容を変えてまで、一俳優の言うことを聞くのは考えづらい。

では、何故か真田の言うことを聞くのか。

彼はアクション俳優としてデビュー。それもなんちゃってアクションではなく、千葉真一が主催したJapan Action Club (JAC)出身の筋金入り。日本武道の基礎がしっかりと身についている上に、それを美しく・格好良く見せるためトレーニングをしっかりと身につけている。 本当かどうか分かりませんが(←出展:Wikipedia・笑)、映画ラスト・サムライ撮影時に主演のトム・クルーズが

真田が中心となってクルーズに殺陣や日本語を親身になって教え込んだエピソードを、各方面でのインタビューなどで語っていた。また、真田のアクションがあまりにも素晴らしいため、自分が食われてしまうと危惧したクルーズは、プロデューサーに真田の出演シーンをかなりカットさせた。

と後にいったと書かれるくらい、その日本武道の指導やアクションに長けていたので、監督の信頼を勝ち得たのではないかと感じます。

また、英語のコミュニケーション力もグローバル級。インタビューの受け答えをみていると、英語が本当にわかりやすい。発音のみならず、間の取り方、受け答えの仕方、あそこまで高いレベルで話せる日本人俳優は珍しい。

誤った日本像を、一俳優という立場からしっかりと主張して、正していく。こうした作品は世界中で見られますので、「正確でCoolな日本のイメージ」が伝わる。この貢献度の大きさは計り知れないと思います。彼の現場指導は、いずれハリウッドの大作映画でも採用されることは容易に想像が出来、これが叶った時には、是非国民栄誉賞であげて欲しいと思います。

cracker真田さん、第1回クール・ジャパニーズ賞の受賞、おめでとうございます!

さて、第2回目は誰にしようか。今度は直接の知り合いにしようかと。 世界で活躍するも日本ではunder-appreciatedされている日本人。ご存知の方がいらしたら是非教えてください。


Posted by Masafumi Otsuka

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