グローバルコミュニケーション力を上げる為に今すぐできること
先月(9月)の初めに、TEDxのイベントで“Why most global communication fails and what to do about it”というトークを行ってきました(動画は最後に埋め込みます)。
今回のスピーチは日本人向けというよりも、英米人向けに「グローバルビジネスにおいて、英語はもう、あなたたちの言語ではないんだよ。もっとノンネイティブに合わした話し方をしないと結局自分を含め、みんなが損をする」をコア・メッセージにスピーチを設計しました。
ここ数年、時代が大きく変わり、世界中の人たちとコラボする機会が増えてきている中、ミスコミュニケーションが多発。その結果大きく生産性を下げていること。
ミスコミュニケーションの原因を見ていると、当然ノンネイティブの英語力不足の問題もありますが、逆にノンネイティブ同士の方が英語でうまくコミュニケーションをとれているケースが以外と多く、ここに一人でもネイティブが入り、高速英語で話し始めると、一気にミスコミュニケーションが起きてしまう。しかし、大部分のネイティブは自分たちのこうした行動に気づいていない。
今回は高い(!)お金を払ってプレゼンコーチを雇いましたが、彼(アメリカ人)曰く、「米国・英国人にこうしたメッセージを伝えるのには、ミスコミュンケーションを回避できる、明日にでも使えるようなツールってあげた方が良い」と言われ、考えに考え、以下FOCUSというフレームワークを考え出しました(日本語訳はネイティブから見た訳にあえてしました)。
- Facial expressions need to be shown
(話している内容かどうか理解されているか、絶えず相手の表情で確認する) - Obey speed limit. Slow people down.
(話す速度は相手の頷きを確認、そのペースに合わせる位落とさないとダメ) - Clarify by paraphrasing
(こういうこと?ああいうこと?と絶えず言葉で確認を行う) - Use all available recources
(ビデオ会議の場合、画面共有、テキストボックス等のツールをうまく活用する - Summarize every so often
(要約を頻繁に行うこと)
上記、5つの頭文字をとって、FOCUS。Active listeningは集中力が求められるので、いい語呂合わせでないかと。スピーチを終え、後日現在行っているGlobal Discussion Courseに日本人とともに参加しているアメリカ人社員にこのFOCUSフレームワークを紹介し、研修中に特に2番目(話す速度を落とす)と1番目(理解できているかどうか相手の表情を確認する)ができていないことをDiscussion中に繰り返し指摘、何度もやり直してもらったところ、コツを掴んだようで驚くほどゆっくりと分かりやすく話すようになりました。このFOCUSというツール、使えそうです(笑)。
日本人ばかりが英語力、コミュニケーション力をあげていても、コミュニケーションが双方向である以上、限界がある。以前「ネイティブ社員にこそ英語教育を!」という記事を書きましたが、このようなTEDxのような場で話す機会を作ってもらえたということは、ネイティブももっと分かりやすい英語を、グローバルコミュニケーション力をあげなければいけないという時代の流れになってきていることだと思います。
以下の動画、日本語の字幕はありませんが、可能な限りゆっくりと、シンプルな言葉で話しているので理解はしていただけると思います。周りにいる意識の高いネイティブにシェアしていただけると嬉しいです。
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