Twitterの凄さを知る

Twitterの凄さを知る


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Twitter。その評価は私の周りでは賛否両論です。あからさまに拒否をする人、うまく使いこなせないでやめてしまう人、すっかりハマってしまう人といろいろいます。私はTwitter歴、1年。ブログの更新を告知したり、同じようなことを考えている仲間を探しに行き、その人のツイート(つぶやき)にコメントしたり、友人の近況を知ったりとした使い方をしていました。しかし、今回、想いを伝える手段としてのTwitterの威力を目の当たりにし、驚きとともに、すごいポテンシャルを持ったサービスだと気づかされました。

そう思ったきっかけは先週水曜日、朝の勉強会(正式名称:『朝カフェ次世代勉強会』)で「グローバル人材に求められるコミュニケーションスキル」というタイトルの講演する機会をいただいたことからでした。何と朝6時半開始の勉強会です。わざわざ朝早起きまでして、来ていただいて話を聞いていただく。だからこそ、話を通じてなんらかのInspirationを持ち帰ってもらいたい。


話に何にもInspirationを感じず、価値を見出せなければ話を聞くのをやめ、e-mailを書いたり、PCを開いて仕事をはじめたりしてしまいます。当然です。私も話がつまらなければあからさまでない範囲でそうしてしまいます。

だからこそ、絶対に顔を下に向けさせてはならない。このブログに何度も書いてきましたが脳はマルチタスクが出来ない。つまりパワーポイントのスライドを読みながら講演者の話を同時に聞くことは出来ない。もう一歩勝手に解釈を広げてると、ノートを取ったり、PCに打ち込んでいる間は話を聞いていないに違いないと思い込んでいました。

プレゼンテーションは、はじめの5分が勝負だと思っています。その間だけでもPCはしまって顔を上げて話を聞いて欲しい。5分で心を捉えられなければ自分が悪いと考え、今まで臨んでいました。

しかし、今回の聴衆はいままで私が相手にしてきた方々とは全く違う。IT Media社のビジネス・ブログメディア「ITmedia オルタナティブ・ブログ」というITを中心とした時事情報を配信するブロガー達が中心になる勉強会で、すでに何回か出席しましたが、多くの人がiPAD、ノートPCや見たことのないガジェットを机の上に置き、カタカタと打ちながら講演を聞いています。

Twitter上では当然ハッシュタグ(議論するルーム)が事前に設けられ、講演を聞きながらTwitterで議論するという、「本当にきちんと内容を聞きながらそんなことが出来るのか。」と疑問に思っていました。その為、本当に話を聞いてもらえるのか若干不安な気持ちで臨みました。

さて、講演が始まり、自分の中では聴衆をある程度惹きつけられた、私が話している間、自分の見た限りそれほどカタカタとTwitterで打っている感じがせず、質疑応答でも「なるほど!そういう見方もあったか」と逆にこちらが考えさせられるものも出て、メッセージは伝えきった感触を得ました。だからTwitter上ではそれほど盛り上がらなかっただろうなと思っていましたが、帰り際に尊敬する方に「Twitterのtsudaり(流れをこう表現するらしいです)すごいよ。あとでハッシュタグを見てごらん」といわれ、アクセスしてみてびっくり。

すごい数のコメントが入っており、それを読み返してみるとその場の臨場感が伝わってくる。また、良く見るとその場にいない人まで、議論に参加している。今回、有名なブロガーたちが集まった為、すごい人ですと数千人規模のフォロワーがいます。そうした人たちがTweetすると瞬時にそのフォロワーにメッセージが伝達され、そのフォロワーも面白いと思ったTweetをその先のフォロワーにRetweet(フォワード)する。自分のメッセージが部屋を飛び出し、大げさに言えば何万人ものタイムライン(自分が追いかけている人の発言が出てくるページ)に乗る。これはすごい!Twitterの威力を垣間見るとともに、もっともっと自分の想いを伝える手段としてうまく活用したいなと思いました。

また、自分のプレゼンの中で、どこが大きく響いたか、全く響かなかったかもRetweetの回数やコメント等をみると一目瞭然で、自分のプレゼンに対する素晴らしいFeedbackの材料になります。何度か書きましたが、日本ではプレゼンに対する正直なFeedbackがなかなかいただけない。だからこうした情報は非常にありがたい。今度やるときは構成をこう変えようなど、新たな発想が沢山出てきます。

びっくりです。すごい時代になってます。それとカタカタと打ちながらもちゃんと話は聞けるんですね。スライドを読みながら話を聞くことは出来ないかもしれないが、話を聞きながら書くことは出来るのだなと考えが180度変わりました。

また、以下のブログで今回のプレゼン内容を紹介していただきました。

ありがとうございました!今回ハッシュタグで私が話している間、裏で議論されていた内容を埋め込みます。こんなことが話し合いが裏で行われていたとは。。。


Posted by Masafumi Otsuka

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comments

    Sep 27
    2010

    永井孝尚

    大塚さん、
    Twitterが盛上がったのも、大塚さんの素晴らしいご講演があったからこそだと思います。ありがとうございました。
    次回は私ですね。がんばります。

    Reply
    Sep 27
    2010

    けんたろう

    テニス観戦ツイッターの人達は、グランドスラムの試合なら1ポイントごとにつぶやくこともあるよ。それでも試合の流れにはきちんとキャッチアップしてる。
    タイムリーにつぶやくことは、自分の「気付き」をきちんと自覚するいい運動だね。

    Reply
    Sep 27
    2010

    Masafumi Otsuka

    ありがとうございます。またいつも主宰お疲れ様です。永井さんのTweetしてくださった内容が一番Retweetされていましたね。的確なポイントを広めてもらい感謝です。来週楽しみにしております。

    Reply
    Sep 27
    2010

    Masafumi Otsuka

    なるほど。どこかの雑誌にテレビとTwitterの相性が非常に良く、そのライブ感が新聞と違ってテレビ業界が沈没しない、意外と元気なことを一因にしていました。やっぱり一人でテレビを見ててもみんなでConnectしていたいものですからね。
    現在欧米ではプレゼンでパワーポイントにほとんど文字を使わず絵やイメージを使う流れになっています。これはテレビ、紙芝居のようにもっとも効果的にメッセージを発信できるやり方だとどこかで読みました。そうした意味でもTwitterはあっているのかもしれません。でもあまりにもTLが早すぎると追っかけるのが大変。適切なスピードというのはあるのでしょうか?時速10キロとか。。。

    Reply
    Sep 29
    2010

    宗像 淳

    仕事で参加できませんでした。
    タイムラインを読むとすごく盛り上がった様子。行けずに残念!!
    参加している方は、Twitterのつぶやきを通じて、リアルタイムな思考の断片を記録していっているんでしょうね。
    新しいコミュニケーションだなあ、と思います。
    個人的には、Twitterとブログとの使い分けに興味があり、今回のαブロガーの皆さんの利用方法は参考になります。
    Twitterが取材メモで、ブログが雑誌記事のような使われ方なのかなと思いました。

    Reply
    Sep 30
    2010

    Masafumi Otsuka

    なるほど。取材メモと雑誌記事ね。でも本当にカタカタ打っているの、全く気づかなかった。良く良く見てみると現地にいてTwitterで頻繁に発言していたのは出席者の3割以下だったから気づかなかったのかな~。。。でもああやってブログでも書いてもらえると本当にThought leadershipの意味が出てきて本当にうれしい。フォロワーも増えたところをみるとやはりTwitterはすごいポテンシャルを感じる。
    SNS的に言えばやっぱりFacebookの代用となるものが日本にないのが残念。今読んでいるThe Dragon Fly Effectという本もやはりFacebookがYoutubeと共にObamaキャンペーンのCoreとなっているようなことが書いてあった。Mixiではやはり無理か。。。

    Reply
    Sep 30
    2010

    宗像 淳

    >Thought leadership
    志向性を共有する人同士がつながりながら影響力を形成していくのが、まさにネットならではですよね。
    Obamaキャンペーンは、参加者を自然な形で巻き込むという手法が卓越していました。”Everything I know about Marketing I learned from Google”の中で、オバマキャンペーンに積極的に参加した有権者に質問した下りがあります。
    「選挙キャンペーンの中で、あなたが積極的に関わろうと思った要素(きっかけ)は何ですか?」
    「別に。とにかく、参加のハードルがすごく低かったんだよ」
    “when I asked him what influenced the campaign had on his decision to get more active, he said, “very little.” He just said they(= Obama campaign staff) made it “exceptionally easy” to get involved.”
    このインタビューで思うのは、FacebookやYoutubeだけでは十分ではない。それを使いこなすノウハウがキーだと言うことです。それが”exceptionally easy to get involved”という表現であられわていて、それこそ元Googleや元Facebookの連中がノウハウを注ぎ込んだ部分なのだと思います。これもいずれブログで書いていきたいと思っている所です。
    確かにFacebookのポテンシャルはすごいものがありますね。僕もグローバルで、同じ興味・関心を持つ人にリーチするためにもう少しFacebookを使おうと思っています。
    ちなみにmixiではこんな例がありますよ。
    「起業仲間はmixiで見つけた 150万人が遊ぶソーシャルゲーム作るポケラボ」
    http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1007/16/news060.html
    「ミクシィで仲間100人集めて、家作っちゃいました」
    http://business.nikkeibp.co.jp/article/topics/20100205/212613/

    Reply
    Sep 30
    2010

    Masafumi Otsuka

    なるほどね。MixiとかFacebookとかじゃなくて、ツールとして相手の立場に立ってどうシンプルに広めてもらえるか。Creativityが益々重要になりますね。もちろんMixi、Facebook、Twitter、Youtube、Ustreamなどしかツールがないと考えてはダメですね。これらはあくまでもツール。どうCreativeに使うか、又は時には角度を変えて新しいやり方で挑戦してみるか。
    何だか考えるだけでも楽しいですね!「もう英会話はやめよう」キャンペーン(ネーミングは再考すべし・笑)。本気でやってみようかな。

    Reply
    Oct 03
    2010

    永井千佳

    大塚さま
    本当に堂々と、自然な流れが途切れることなく、まるでコンサートのようなプレゼンだったと思います。プレゼンテーションZenを思わせるシンプルなパワーポイント。センス抜群でした。
    ここぞというところは、キーボードを打つ音が一斉に「カタカタカタ・・・」と共鳴し、記者会見のフラッシュか、賛辞の拍手のように聞こえました。私は、不器用なせいか同時にいろいろなことができないので、メモもとれません。講演の終わったあとにのんびりツイートしました。
    またいろいろなお話を聞かせてください。楽しみにしています。

    Reply
    Oct 04
    2010

    Masafumi Otsuka

    ありがとうございます。何だか照れてしまいます(笑)。プレゼンをコンサートに例えるところはさすがアーティストだとすっかり感心してしまいました。
    それにしても永井さんのブログ、大変読みやすく、大きなメッセージが伝わってきて、読んでいて元気が出てきます。最近購読をはじめました。
    ブログを読んでいて感じるのは、音楽も心を伝えるツールであること。そして、どうしたら個性豊かな人材育成ができるか。こういったら失礼ですが、非常に似たところを目指しているのではないかと感じます。是非是非一度ゆっくりとお聞かせください。ランチでもしましょう!ではまた朝カフェで!

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