Active Listeningを短時間で身につける方法

Active Listeningを短時間で身につける方法


wait.jpgどうしたらActive Listeningスキルを短時間で身につけることが出来るか。最近、Active listeningスキル一本に絞って、徹底的な反復練習を行うコースを作り、そのレッスンを先生側で録音、後日私が聞き、直接コーチングする。また同じレッスンを私と先生で行ったバージョンを終了後に見本として聞いてもらう。そういった試みを行っています。そこで改めてActive Listeningの難しさを痛感するとともに、大部分の方々が共通して躓くところが何となく見えてきました。
Active Listeningはこのブログでも何度も取り上げましたが、グローバルコミュニケーションを行う際のMUST HAVEなスキルで、その基本は「どんなことをしてでも相手の話している内容について理解する」コミュニケーションの取り方を指します。どんなタイミングでも、何度でも相手の話を遮り、絶えず確認作業を取っていく。日本人同士のコミュニケーションとは全く違う、世界標準のコミュニケーションの取り方です。例えば:

Did you hear the story about a guy who named his first son “Winner” and his second son “Loser?”
と聞かれたとします。書き出してみれば何てことのない質問ですが、口頭でいきなり言われたら一度で100%理解するのは例えTOEIC800点以上の人でも厳しいでしょう。しかし、市販の英会話集やテキストを見ると”Yes, I did.”とか”Yeah, wasn’t that on yesterday’s newspaper?”見たいなお洒落な返し方を会話例として用いています。
ネイティブに近い英語力を持った人でも一発で聞き取り、”Yeah, wasn’t that on yesterday’s newspaper?”のように返せる人は少ないと思います。 また、相手がノン・ネイティブであればまず聞き取れないでしょう。
このたった1行の上記話をActive Listeningを取り入れるとどうなるのか。
例えば”story”から先が聞き取れなかった、又は確信が持てない場合、同僚が話し終わるのを待つのではなく、その瞬間に”Wait!”と会話を止め、
あなた: What story? Can you say that again?
“guy”という単語が分からない場合
あなた: What does “guy” mean?
第一段階は分からない単語をいかに”Wait!”とその瞬間に止めることになります。これは比較的短時間でコツを掴む人が多い。
しかし単語ではなく、文脈の確認作業で多くの人がそのやり方が分からず、ついつい流してしまいます。何故か。会話を止める前に、何を言って確認作業を行うのかを決めて、はじめて会話を止めようとするからです。そしてそう考えている間に一気に置いていかれてしまう。又は”Wait. Can you repeat that last sentence again?”など大雑把に聞いてしまい、同じことを繰り返される。そして理解できずさらに聞き直すのを躊躇してしまい、結局は置いていかれてしまう。このマインドから抜け出せないのです。それではどうしたら良いのか。
文脈でも単語同様、分からなくなった瞬間に”Wait!”と止める。ポイントは止めてから固まらない。話しながらどこでおいていかれたか、又は自分にはどう聞こえたかを単語の羅列でもいいから伝えてみる。何も出てこなかったら”Wait! This is what I hear you saying…”といって分からなくなる前までの内容を確認する。そうすると大雑把に聞くのと比べ、相手がピンポイントにもっとシンプルに返してきてくれます。そこで再度分からなかったら”So you mean….”とたとえ50%しか自信がなくてもとにかくぶつけてみる。そうしながら理解していきます。ここで聞く回数を気にする人がいますが、目的は「理解すること」ですので何度でも聞かなければなりません。そしてその聞き方も重要になります。
冒頭の例を利用しますと:
同僚:  Did you hear the story about a guy who named…
あなた: Wait! What do you mean by “guy.”
同僚: You know, guys and girls guy. Just a person.
あなた: Oh, that guy. I get it. So what did this guy do?
同僚: Well, he named his first son “Winner” and….
あなた: Wait! Are you telling me that this guy Named his son Winner as in Winner/Loser winner?
同僚: Yes! Isn’t that strange?
あなた:Yes. Very strange…
同僚: And what’s more strange is that he named his second son “Loser” just as you said it.
あなた:Wait! Can you say that again?
同僚:Sure! He named his second son “Loser.”
あなた: So you mean that this guy named his first son “Winner” and his second son “Loser?”
同僚:Yes.
そして第3段階として、内容に反応してみる。
あなた:Wow. That’s amazing. I wonder how both turned out as adults.
そうすることによって相手はあなたがきちんと話の内容を理解していることが場面場面で確認が出来、相手に安心感を与えると共に、その内容に反応することによって、会話が広がっていきます。
しかし、これは我々が普段行っているコミュニケーションスタイル(上記会話を翻訳してみると日本語にすると如何にぎこちない会話か理解できます)と大きくかけ離れている分、実際に行うのは難しい。自分のComfort zone(安全地帯)から大きく飛び出すことを要求されているように感じ、「本当にそんなことしていいのか?」という不安にかられます。
これは私が実際にテープを聞き、後日「どうしてあそこでさらに確認作業をしなかったのか」と聞いたほとんどの方が仰っていました。だからこれを避け、一発で聞き取れるようになろうと努力する。するとTOEIC(R)の点数は上がるもコミュニケーション力は上がっていかない。
何度も書いていますが、新興国の台頭及び英語の国際言語化により、最近は英語はシンプルな単語でコミュニケートするツールへと大きく変わりました。TOEIC(R) 500点程度の語彙力は持っていれば英語力は十分なのです。後はこの殻を破ることが出来るか。持っている英語力をどう使いこなすか。これは練習するしかありません。
Active listening出来なくしてGlobal Communicationは成立せず。録音を聞くたびに痛感します。そして、ちょっとした気づきで一気にグローバル化する人を見てきました。このブログもその一環ですが、出来る限りActive listeningスキルの重要性とそのつけ方を広めていきたいと思っています。

Posted by Masafumi Otsuka

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comments

    Nov 11
    2010

    reiko

    お久しぶりです。
    話の途中で止めてもかまわないのですね。と書いてから自分がどうやっていたか思い起こしてみると、英語で1対1で話しをしている時はこまめに止めて確認していた気がします。でも自分対複数の場合、話の途中で止めてはいけない気がしてしまいます。
    ただ考え方を変えると、1対1の時は相手を理解しようと真剣だからしつこく確認していたけれど、1対複数の時は「空気をこわしてまで質問しなくてもなんとなくわかればいいか」と思っていたのかもしれません。ここを破らないといけないわけですね。

    Reply
    Nov 12
    2010

    Masafumi Otsuka

    reikoさん
    お元気ですか?最近も海外出張行かれています?仰るとおりで基本的に1対1だろうが複数だろうが関係なく止められれば恐いものなしです。そういった意味ではreikoさんは最強ですね。内容の確認作業から内容に対してコメントを入れながら聞けるようになったらもう何も心配せず入っていけるマインドを手に入れられます。宇大のその後の自主勉強会、盛り上がっていますか?

    Reply
    Nov 16
    2010

    Anonymous

    海外出張(逃亡)行きたいのですがなかなか行けないですね…でもなんとか機会をつくろうと思います。宇大の自主勉強会はちゃんと継続してますよ。先週の木曜はまりこさんが文法を、私はタカに関係する言葉をテーマに勉強会をやりました。半年後に大塚さんが来てくださるのをみんな楽しみにしてますよ!

    Reply
    Nov 16
    2010

    Masafumi Otsuka

    皆さんが頑張ってやっている様子はYukoさんからいつも聞いています。毎月2人ペアになってDiscussionをFacilitateする。こんな自主勉強会はどこにもないと思いますよ。
    > タカに関係する言葉をテーマに勉強会
    どんな形でやったのか想像ができません(笑)。こっそり教えてください!
    あれれ。半年?1年後といったはずだったが。。。間を取って少し暖かくなる春にしましょう。とびっきりのDiscussion topicを用意していきます!

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    Jul 16
    2011

    高梨茂美

    日本の英語教育で徹底的に欠けている概念が「反応速度」だと思います。
    私が受けた英語の授業を例にとると「はーい、みんな聞いて。What day is today?」と先生が尋ね、「はい、この質問わかる人〜?」と言い、生徒がしばし考えた後、「はーい」と手を挙げ、先生が教室をひとわたり見渡した後、「じゃ、○○君」と指して、○○君が「はい」と言って椅子を引いて立ち上がり、「Today is Monday」。この間、約3分。でも現実の世界では「What day is today?」と聞かれて「Monday」と答えるまでに3分間かけていたら、まずコミュニケーションは成立しません。
    日本人の多くが英語で何か聞かれた途端、”あわあわ”になってしまう原因のひとつは、ここにあるように思います。答えが見つからないなら、見つからないで、まずは「Wait a minute」でも「Well,…」でも「Just a moment」でも「What?」でもいいから、「相手がボールを投げたことを認識した」という反応を示さないと、「機嫌が悪いの?」「おなかでも痛いの?」「興味ないの?」とあらぬ誤解を生み、事態がどんどんややこしくなる。あるいは、話がどんどん先に進んでしまい、さらにわけがわからなくなる。
    それは多分、受けてきた授業のくせで、「質問を自力で正しく理解し、さらに正しい答えを自力で見いだしてから反応しないと、恥をかく」と思うから。でも英語に限らず、実際の会話では逆。「まずは反応してから、考える」。
    例えば、自分が意見を言った後に鋭い質問を浴びせられ「あ、やべ」と思っても、まず「Oh, that’s a good question」と言えば時間が稼げる。「So, you’d like to ask me…」と復唱すれば、さらに時間が稼げる。それでも思いつかなければ、「What do YOU think?」と振ってしまうのも手だし……。それを「聞かれたことに対して、自力で正しい答えを言わなきゃ、言わなきゃ、どうしよう」と思うから、フリーズする。
    語学の教科書というのはともすると、「質問→それに対する正しい答え」というパターンで構成され、不自然に無駄の無いものが多いですが、実はその中に含まれない語彙、「第一反応語彙」とでも言うべきもの(大塚さんのおっしゃる「wait!」のような)が、実際の場面では役立つことが多いように思います。

    Reply
    Jul 20
    2011

    Masafumi Otsuka

    反応速度はいつも感じますね。特に10人以上のDiscussionをやっていて、”What do you think?”というと固まってしまう人が多い。こんなの誰も完璧な答えを求めていない。生煮えのアイディアを放り込んで欲しいという感覚で聞いているのに完全なものを求めてしまう。そして固まってしまう。こうしたマインドは実践で体験しながら変えていくしかないと思います。やっぱりみんなまじめすぎです。特に男性の場合は恥をかきたくないという(恥でも何でもありませんが)感覚が強いように感じます。でもいったん分かってしまうと「な〜んだそういうことか」と一気に出来るようになる。時間軸はあまり関係ない。そこを楽しんでセミナーをやっています!

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