Dr. Houseに学ぶDiscussionの真髄
意外に思われますが私はアメドラが大好きで、良くDVDを借りてきては見てます。24、CSI、Bonesなどなど。中でも一番のお気に入りは「デスパレートな妻たち」。このドラマは中で話されている会話がめちゃくちゃ楽しい!きっと脚本家が天才なんでしょうね(笑)。
そんな中、「ドクター・ハウス (Dr. House)」というドラマをいつも「これこそDiscussionだ!」と思いながら楽しく見ています。
このドラマは3名のそれぞれ専門分野を持つ個性豊かなチーム率いる大学病院の教授のハウス氏が、毎回Discussionを通じて難病を治療していく医療ドラマです。ハウス氏は白人男性。チームは黒人男性(神経内科)、白人女性(免疫学)、白人男性(集中治療)と多様性(Diversity)があり、それぞれ強い個性を持っています。
「強い個性」というと日本では「自分の見解を絶対に譲らない鼻っぱしが強い人」というイメージをもたれますが、ここでは(もちろんそれもありますが)生い立ち(育った家庭環境)、専門性、性格(優しさ・協調性など)を含めたその人にしかない組み合わせのことを指します。
私がこのドラマで一番面白いと思うのは、ハウス医師が部下達に自分を「ハウス」と呼び捨てにさせ、スッと同じレベルに降りてきてDiscussionを展開させることです。Discussion中に上下関係を作ってしまうと、良いアイディアが出てきません。部下にどんどん意見を出させはそれを否定し、また自分の見解も否定させてはアイディアを進化させる。そしてある程度に詰まったところでハウス医師が治療法を決断する。決断と同時に上下関係を一気に復活させ、従わせる。これを繰り返すことにより難病を解決していきます。
目標はあくまでも難病を解決すること。「自分の凄いところを見せよう」ではなく、それぞれの専門分野や個性を持ち寄り、時には激しく意見がぶつけ合いかりながらもお互いのスキルを尊重し、一人で考えてたら絶対に出てこないようなクリエイティブなアイディアをみんなでひねり出す。
面白かったのが、ハウス医師がある時チームが解散させてしまい、独りぼっちになった時です。彼は一人になった瞬間に難病を解決するアイディアが出てこなくなる。自分の意見を否定させようと病院の清掃員を捕まえて「おれの言うことを全て否定しろ!」といっていたシーンは傑作でした(笑)。
もちろんアメリカ人のトップがみんなハウスみたいな人かといえば、絶対服従型(英語でControl Freakといいます)を含め十人十色ですが、複雑化する時代に求められるグローバル企業のリーダーはこういった人ではないのか。特にCreativityが求められる時代には、上司・部下に係わらず、誰しもが自分の持っている個性を存分に発揮することが求められます。
でも日本の大学病院だったら絶対にありえない設定でしょうね。教授を呼び捨てにして、意見を否定する等、想像もできません。
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