Aug 08
2012
0
comments
激動の時代に求められるスキル

-IBM Global CEO Study 2012
2年前に「変化のスピードに着いていけるか」という記事の中で、IBM社が隔年出しているGlobal CEO Studyというレポートを紹介しました。これはIBM社が1,500名社以上のグローバル企業のCEOと直接面談し、世界のトップが今後の世界情勢をどう見ているか、そしてそれにどう対処していこうとしているかを調査したものです。
今後の世界動向を占う上で、とても分かりやすく書いてあり、このレポートを通じて、今後どういった人材が求められているのか大いに参考になります。2010年のレポートでは
- キーワードはComplexity. グローバル化の加速に伴い、新興国で億単位で新たな新規消費者層が誕生。ニーズが多様化しすぎて何が当たるかわからないこと。
- 今後5年以内に新興国で今の売上げの同等の売上げをあげないとsurviveしていけないのではないかと多くのCEOが考えていること。そして半分以上のCEOが自信がないと回答していること。
- こういった時代の中で最も求められるスキルはcreativityであるということ。
と書いてありました。今年出た2012年度版(ダウンロードはこちら)。簡単に要約すると
- キーワードはConnection。進化すればするほど人間に取って代わると考えられて来たTechnologyが逆に今では人と人、人と企業、企業と企業をより親密にconnectするようになり、国境、業界、業種をまたいだcollaborationを可能にさせたこと。
- こうした状況下では従来の中央集権的な意思決定の方法で自社のブランドイメージをコントロールする経営手法は不可能になったこと。今後はSNS等を代表とする新しいテクノロジーを使い、いかに顧客や企業を抱き込み、協力してinnovationを起こしていけるかが勝負となること。
興味深かったのが、時代の複雑化・変化のスピードが益々加速していく中、多くのCEOが「2−3年先何が売れているのかを予測するのは無理!」と諦めモードに入ってしまっているように感じ取れる発言をしていたことです。
そういう時代の中でどういったスキルが求められるのか。ある製薬会社のCEO曰く「(2−3年先何が売れるか分からない中)2−3年後に向けてどんなスキルを養うべきかを議論をすること自体意味がない。それはまだ誰も知らない、今は存在しないスキルであろう」と。
だから今後従業員に求められるのはスキルというよりも
変化は当然するものだと考え、その流れに乗って常に自分をreinventできる、走りながら考え、行動に移せる人材
とマインドの部分が大事だ書いてあったのが非常に印象的でした。そしてカギとなる3つのキーワードとして「Collaboration力、Creativeな発想力、Communication力」をあげていました。
国籍、業界、職種を跨いだCollaborationの出来る、斬新な発想力とCommunication力を兼ね備えた人材
10月開講予定の第5期Global Communication Courseにこういった要素をどうより強く取り入れるか。第4期が先週ちょうど終わりその検証をこれから行いますが、「時代のニーズに応じてコース設計を変更していかなければ。自らをreinventしていかなければ。」とこのレポートを読んで強く感じました。
Google+