oDeskの衝撃

oDeskの衝撃


先日、クラウドソーシング・サミットというイベントがありまして、私がよく使っているoDeskという海外のアウトソーシングサイトについてゲストスピーカーとして話してきました。プレゼンの最後に海外アウトソーシングの雰囲気を掴んでもらおうと、実際にパキスタン人デザイナーにポスターを発注したときの動画を見ていただきました。皆さん、結構衝撃を受けていましたので、まずはその2分弱の動画をシェアさせていただきます。特に47秒過ぎあたりがすごい。

これは弊社で行っているGlobal Communication Courseの最後に行う、世界中の人材を活用して何かを作り上げてもらうプロジェクトです。この回は「このクラスの宣伝用ポスターを外国のデザイナーにアウトソースする」という課題でした。2週に渡り同じパキスタン人デザイナーにビデオスカイプで登場してもらい、第1週目はコンセプトを説明、2週目に出来上がったいくつかの案の中から1つに絞り、その場でデザイナーと話しながら最終調整をするという形で授業は行われました。最終的に出来上がったポスターはこれです。
終了後、すっかりと打ち解けたデザイナー(パキスタン人は陽気な人が多い・笑)が「家の中を案内したい」と言い出し、カメラを持ち上げた途中に外が見えてきて、あの衝撃な映像が出てきました。
その1時間前、ビデオスカイプを使って、画面共有などITの先端技術を屈しして、一緒に考えながらポスターを作り上げていただけに、終了後にいきなり昭和初期に連れ戻された映像を見て何とも不思議な感覚を覚えたのを今でも良く覚えています。
ポスターの発注価格はわずか$50。恐らくパキスタンでは日本的感覚で10万円位の価値はあるでしょう。ただこのプロジェクトは一年以上前の話。いまはさらに時代は進化しています。最近の傾向はいままであまり見なかった英米人からの応募が増加。フィリピン、インド人と同じ価格帯でビッドしてきます。
英語を言語ではなくシンプルなコミュニケーションツール(相手が非ネイティブの場合が圧倒的に多い)として使いこなすことが出来ると世界中のタレントにアクセス出来る恐ろしい時代に入っています。
「これは英語で行う仕事のみの話。日本は日本語という壁に守られているから安泰」と思ったら大間違い。つい先日募集をかけた仕事に初めて日本人の応募がありました。2年半前にニューヨークタイムズのに“Many in Japan Are Outsourcing Themselves”という記事、現実味を帯びてきています。
本日の日経にデューク大学の教授が「(先進国では)いま、小学校に入る子供の65%は現在まだない職業に就く」と未来を予測していましたが、今は3年先も全く見えない時代。自分も他人事ではない。恐ろしい現実が目の前に迫っているとこのサイトを使う度に感じます。

Posted by Masafumi Otsuka

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