グローバルコミュニケーション力をあげる3つのステップ

グローバルコミュニケーション力をあげる3つのステップ


3 Stepsここ3年、受講生と一緒になって弊社の講師と実際のSkypeで行ったレッスン音声を聞くカウンセリングセッションを行っていて、皆さんグローバルコミュニケーション力があげていく過程で共通して3つの壁に当たることが分かってきました。今回はこれをまとめてみました。皆さんベースとなる英語力はTOEIC® で700点以上持っています。

1. Active Listeningの壁
まずGlobal Communication Testを受けて頂き、そのテスト音声を一緒に聞きますが、講師の話に対して、”Um-hum”とか”Yes”で相づちを打って、質問されるまで黙ってpassiveに聞いている。これではブログ記事で何度も書きましたが、講師が受講生が本当に理解して聞いているのか不安になります。

単語、表現で確認を取る。”So you mean…, right?”と常に自分が理解しているということを相手にシグナリングしてあげる。自分が勝手に理解していることと、それを相手に伝えながら理解することは一見同じように見えて相手から見るとまるで違います。これ、Active Listeningといいますが、意外と出来ている人は少ないです。
「私はあなたの話に私は興味があり、誤解なく理解していますよ」という絶えずシグナリングしながら相手の話を聞く。Active Listeningに関しては以前別の記事で詳しく書きましたでこちらを御覧下さい。
2. 聞かれたら聞き返す
Active Listeningが出来てくるとミスコミュニケーションはほとんど無くなります。ただ、誤解なく理解出来ていることを絶えずシグナリングしているのはいいのですが、相手から何か聞かれるまでついつい聞き入ってしまう。そして、何か聞かれたら、とにかく答えて満足してしまう。ここが2つ目の壁です。

例えば話の流れの中で、

  • “Which do you think is better: plainly donating money really helping the poor, or teaching new skills so that they can one day live on themselves?”

と聞かれるとする。するとほとんどの方は

  • “Ummm. I think teaching new skills is better…

とstatementで答える。人によっては”because donating money is a one time thing but teaching new skills will make them live by themselves” 等理由も添えますが、それでもstatementには変わりありません。

何故これがいけないのか。Statementで答えるとそこで会話が終わってしまいます。話が切れてしまうので相手は、

  • “I agree with you too. But what skills do you think it’s effective to teach?”

とフォローの質問をする。そしてこちらは、またStatementで答える。

これではCommunicationというよりも単なるQ&Aをやっているに過ぎません。それも【聞かれる→答える】、【聞かれる→答える】と自分が常に答える側にまわっている。相手に完全にリードさせ自分は答えるだけでは相手からすると全く楽しくない。「私の意見に興味がないの?」と思ってしまう。だから必ず何か聞かれたら聞き返す。これは礼儀です。例えば:

  • “I think teaching new skills is better, don’t you think so?”
    とか
  • “Ummm. Probably in the short term giving money is better but in the long term teaching new skills. What do you think?”

みたいな感じでstatementで終わらせず、常に返す意識を持つ。これ、コミュニケーション力の高い人同士の会話を聞いていると必ずやっています。ただ、日本人同士こういったコミュニケーションの取り方をあまりしませんので、例えTOEIC® 900以上持っている人でも出来る人の方が少ない。

3. 聞かれるまで待つのではなく自分からWhy? What?と聞いて絡んでいく
聞き返えせるようになると会話が発展していきます。全くミスコミュニケーションが起きなくなりが、ここで問題となるのは、はじめに聞くのは常に相手側であるということです。これではコミュニケーションが活性化しません。これが3つ目の壁です。

聞かれるまで待つのではなく、自ら先にWhy?とかWhat?をどんどん聞いていく。例えば先程の例に戻しますと

  • “Do you know Hewlett-Packard (HP)? What HP did was instead of asking the question ‘What can we do to help the poor?’ they started asking: ‘What do poor people need most that we could sell to them?’”

と言われたとする。今まで100名以上、このトピックを使ったレッスンを受けましたが、一人も

  • “Wait! Did you say ‘sell?’ I thought we are talking about donating money. Why would they want to make money off of poor people?”
    とか
  • “Wait! Did I hear you correctly? Did you say ‘sell?’”

と聞いた人はいませんでした。ほとんどが”OK.”とか”Interesting”とかいって流してしまう。そして、

  • “What do you think about this approach? “

と聞かれるて初めて答える。会話が羽ばたいていくには、もっと好奇心旺盛に「何故何故」と聞いていくマインドを持たなければいけません。これ、本当に大切です。

もし、いま通われている英会話スクールで教材を利用したQ&Aを中心とした授業を行っているとしたら、事前に教材を事前に勉強して答え合わせする方式をやめ、教材に書いてあるトピック(事前に知らないことが大事!)を講師に説明してもらい、そこでactive listeningをしながら理解する。そして質問されたら(宿題の所)、その場で簡単に答えて聞き返す(参照記事:即答なんて出来なくていい)。そしてそれが出来るようになったら、質問される前に自分からどんどんWhy? What?を聞いて絡んでいく。
最後にもう一点。必ずレッスンは録音して後で聞き直してみてください。そこでこの3つの壁、自分では意識して乗り越えているつもりが、意外と出来ていないことが、すぐに分かります。最近、弊社ではあえてレッスン音声を全てスクリプトに起こし、こうしたことが出来ているか、見える化しています。そうすると出来ていないことが一目瞭然で皆さんびっくりされます(笑)。

Posted by Masafumi Otsuka

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comments

    Jan 24
    2014

    たこべる といってもtaco bell好きではなく、たこがしゃべるという意味で

    再びお邪魔します。暇じゃないんですよ(笑) 今一つ問題が片付いたんで寄ってみました。
    何故聞いたら、自分の意見も言わざる得なくなるので辛いところですね。
    英語で自分の意見をすかさずまとめて返すのって英語慣れしている人でも「うっ」と詰まることがあります。やはり日本語でも何故そう思うのか考えるくせをつけるのと、それをどう英語で表現するのかを考えて思い付いたことはメモしてノートを作る。招かれているお客さんではなく、インタビューする立場だと思えば自然と質問も増えるんじゃないかと思います。
    いつもしゃしゃり出てしまいすみません(笑) 
    アメリカが長いので自分の意見は常に吐き出すようになってしまいました。

    Reply
      Jan 24
      2014

      Masafumi Otsuka

      たこべるさん
      すっかりTaco Bellが好きだと思っていました。私はTaco Bell好きです。

      いつもコメントありがとうございます。なかなかいただけないのでうれしいです。暇等思っていませんよ(笑)。

      何故聞いたら、自分の意見も言わざる得なくなるので辛いところですね。

      なるほど。そういう感覚なんですね。でも日本と違い、相手は軽く聞いてくるということは完璧な答え等期待していません。「どんな感じなの?」と別に特に強い意見がなかったら別にないといっても全然平気だと思いますよ。相手がいったことをagreeするかどうかいうだけでもいいと思います。インタビューというよりは私は裸のコミュニケーションと考えたいですね!これを聞いたら相手がどう思うか等余計なことを考えずにどんどん聞いていく。相手のから良い考えを引き出してい上げる、考えを整理してあげられる質問が出来る人はこれからますます重宝されると思います。

      どんどんしゃしゃり出て来てくださいね!アメリカ流に(笑)。Thank you!

      Masa

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