まずはちょこっと告知。3/15（土）に東京で久しぶりにイベントをやります。プレゼンテーションの中で私が一番難しいと思うPechaKuchaスタイルのプレゼン大会です。PechaKuchaスタイルとは何か。Powerpointで20枚のビジュアルスライドを作り、スタートと同時に20秒間隔でスライドが自動で流れていく、6分40秒でピタッと終えなければいけないプレゼンです。スライドをコントロール出来ない分、ちょっとでも噛んだり、躓いてしまうと一瞬で置いていかれてしまう恐怖のプレゼンです。

今回は共同主催者と相談し、敷居をもっと低くしようと MechaKuchaと名前を変更。真面目にというよりも遊び心を持ったメチャクチャな皆さんで大笑い出来るようなイベントにしたいと思います。Audienceとしても参加出来ます。私ももちろんAudience希望です。周りに許してもらえそうにありませんが（笑）。。。お時間がある方は是非見に来てくださいね。詳細はこちらを御覧下さい。

さて、このPechaKuchaスタイルのプレゼン。以前行っていた3ヶ月Discussionセミナーにも取り入れていましたが、やられた方はほぼ全員、「PechaKuchaをやって以降、どんなプレゼンでも自信を持って臨めるようになった。」といいます。「何故か」と不思議に思っていましたが、考えれば考えるほどこのPechaKuchaスタイルのプレゼン。プレゼンスキルを強制的に向上させる要素が沢山詰まっている。今回はこれについて書きたいと思います。

リハーサルの大切さを知る
普通のプレゼンだったら、スライドさえきちんと作ればあとは、投影されたスライドを読みながら話すことが出来ますので、ほとんどの方は「スライド作り＝準備」で終えてしまいます。

でもPechaKuchaだとそうはいかない。基本的には文字なしのビジュアルスライドで行う。そして20秒毎にそのスライドが勝手に進んでいく。とりあえず、スライドを作ってみて、いざ練習してみると、手元に原稿を持っていても全くうまくいかないことに気づく。一番はじめて練習した時、「おいおい、これ、ちゃんと間に合うのか？」と冷や汗をかいたのを良く覚えています。

だから必然と何度もリハするようになる。私もそうでしたが、そもそもプレゼンを準備する際、何度もリハをしなければならないという発想を持っている人自体、非常に少ない。特にこのPechaKuchaは中途半端なまま行くと必ず玉砕してしまいます。「あ〜、何でもっとリハをやっておかなかったんだ！？」と悔しくなると同時にリハのその大切さを嫌という程、思い知らされます。

ストーリーにする大切さを知る
リハをしていくと、うまく流れない箇所が出てくる。そしてスライドを入れ替えたり、修正していくうちに、順序立てて論理的に説明するよりも「昔々ある時…」と日本昔ばなし風な物語調に変えて、その中に伝えたいメッセージを入れた方がよりメッセージが伝わり易いし、自分自身も覚えやすいことに気づく。

私はあえて手に何も持たないでやるようにしています。台本を持ってしまうと、ちょっとでも台本から逸れたことを言ってしまうと心理的に、「やばい！」と思う。そしてそれが表情に出るので焦っているのが一瞬で伝わってしまうし、言い直そうとすると時間をロスしてしまう。多少逸れたことをいっても、オーディエンスは全く気付かないのでそのまま流せばいいのに流せなくなってしまいます。

逆に何も持たないと諦めがつくので、ちょっと台本から逸れてもそのまま流しやすい。また、何も持っていないと、スライドの順序を全て覚えられないので、その時見ているスライドが次スライドのキュー（合図）になるようにストーリーを作っておかないとまずい。すると自然と流れが途切れない簡潔で分かりやすいストーリーになり、聴衆も理解しやすい。

私のPechaKucha準備方法
私は今まで5回PechaKuchaプレゼンをやりましたが、その準備の仕方として、いきなりPowerpointから入らず、まずは壁に付箋を貼りながらストーリーをつくっていきます。私はこれをストーリーボードと呼んでいます。そしてきちんとストーリーが流れるように付箋の順序を入れ替えたり、いらないやつは取り除いたりしながらストーリーを改良していきます。これこそMechaKuchaなプロセスです。実際に２年前に行った時に作ったストーリーボードを見て頂けるとよく分かります。

そして、ストーリーがある程度まとまった段階で、それにあったビジュアルを探しにいきます。ここで大体30枚くらい用意して、20枚に落ち着くまでリハをします。

２年前、このストーリーボードから作った20枚のスライドを埋め込みます。この21枚目に実際に行ったプレゼン動画をこそっと入れました。この時は真面目にやり過ぎたので、今回はMechaKuchaな、遊び心満載のプレゼンに挑戦して、派手に散りたいと思います。では3月15日、皆さんお会いしましょう！お申し込みはこちらよりお願いします。