グローバルCEOが社員に求める4大スキルを一度に開発する研修

グローバルCEOが社員に求める4大スキルを一度に開発する研修


global collaborationいま求められている商品、サービス、体験は複雑になりすぎてしまい、もはや一人の天才に頼ることが出来なくなった。これからは(国籍、業界、職種を跨いだ)モチベーションの高い人達のコラボによってイノベーションは起きていく
- Tim Brown, IDEO社 CEO

IBM社が隔年出しているGlobal CEO Study 2012によると、グローバル企業のCEOの多くは今後、個人が自社の社員として成功するために重要な特性として、国や業界を超えた「コラボする力」、「コミュニケーション能力」、「創造性」、 そして「柔軟性」の4つをあげています。

グローバルで活躍出来る人材育成に関わるものとして、いかにこうしたスキルを開発するか。日々考えては実践していますが、今回ある企業研修を通じて一つの答えを出せたのではないかと思いました。

先日書いたブログ記事「ネイティブ社員にこそ英語教育を!」で、日本人のみが一生懸命英語力をあげていてもダメで、シンプルなコミュニケーションツールに進化した英語はネイティブも同時に学び直さなければならないと指摘しました。

それを実現しようとある大手日本企業で行った8週間のAdvanced Discussion研修では外国人駐在員も日本人と共に参加して頂き、研修を通じて円滑なコミュニケーションを阻んでいる要因は何かをdiscussionし、それに基づき、社内のコミュニケーションルールを一つ一つ作っていく。最後にそれをGlobal Communication Rulebookとしてまとめました。そこであるアイディアが湧いてきました。

折角Global Communication Rulebookを作るのであれば中身だけでなく、表紙まで作ったらどうか。世界中からデザイナーを募り、表紙のデザインコンテストを研修中に開催出来たら面白いのでないか。

「よし、やってみよう!」と思い、以下のように2時間のセッションを設計しました。

  • oDeskというグローバルアウトソーシングサイトで3名のグラフィックデザイナーを雇う
  • 15名の参加者(8名日本人、7名外国人)を3グループに別け、各グループにデザイナーを割当て、Video Skypeを通じてコラボさせる
  • 持ち時間は90分。時間内で粗くても構わないので表紙を作らせる
  • 各グループ、デザインを発表。投票によりWinning Designを決定
  • 勝ち上がったデザインのみ担当デザイナーに正式に発注する

さて、こうしたセッション。設計は簡単に出来ますが、いざ実現させようと思うと本当に大変(これは後日書きます・笑)。まず10カ国、20名のデザイナーを面接、最終的にウクライナ、バングラディシュ、フィリピンからデザイナーを雇いました(以下私との面接風景です)。

designers

この3名にはこの研修でいままでやってきたことともに、このデザイン・コンテストの趣旨を説明。参加報酬として$30 (約3,600円)払うこと。そしてコンテストに勝てばさらに$100のボーナスが待っていて、勝者のみ最終デザインをお願いすることを伝えました。デザイナーはコンテスト好きが多いので、本気にさせる意味でコンテスト形式で設計することは重要です(笑)。また、各グループも競争させることによって研修がよりリアルになります。

最終的に上がって来たデザインは以下の通り。

Design Contest

私はこうしたDiscussion研修を行うとき、必ずトレーニングを全てビデオに撮り(今回は3グループ撮りました)、それ後日私のコメントと共に参加者に見てもらっています。このように3つのグループに別けると他のグループでどういった話し合いが行われ、どのようにして最終的にそのデザインに辿り着いたかが分かる。比較出来るので、大きな効果があります。

Winning Designこういったデザインコンテストで残念な結果に終わる例として、デザイナーにああいて欲しい、こうして欲しいと指示をばかりしまい、デザイナーを抱き込まない。参加しているネイティブ、非ネイティブはコラボするが、デザイナー(業界を超えた)とはコラボしない。いや、していたつもりでも実際はしていなかったりする。

「創造性を専門に仕事をしている人を抱き込まないで良い作品ができるはずがない」

ということが身を以て体験出来ます(右の表紙が投票で勝ち、最後に仕上がったものです)。

そもそもデザイナーとコミュニケーションを取るのは難しい。論理ではなく感覚で伝えなければいけない。さらにデザイナーも非ネイティブ。バーが数段上がります。

まさに国や業界を超えた「コラボする力」、「コミュニケーション能力」、「創造性」、 そして「柔軟性」が問われる環境に参加者を放り込む。oDeskなどグローバルアウトソーシングサイトを使ったトレーニングはこうしたことを可能にさせます。

研修と現実の境界をいかになくすか。私はそうしたことを心がけて研修を設計しています。以前同じoDeskを通じて海外のアニメーターを雇い、会社の商品CMアニメを3週間かけて制作する研修も行いましたが、どうせプロのデザイナーやアニメーターを雇って広告を作るのなら一層のことそれ自体を研修に取り入れて、社員のスキル開発と合わせて作ってしまった方が面白いし、 商品に対する愛着もより湧くし、Story Tellingスキルやチームビルディングも開発される。その上制作コストが70%引きだとしたら。。。

研修を設計する側にも創造性が求められる時代になってきました。もっとリアルで面白いこと出来ないかな。アイディア募集中です!


Posted by Masafumi Otsuka

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