ビデオ会議力という新しいスキルとは?
2014年3月のWall Street Journalの記事、“Why Likability Matters More at Work”の中で、
ビデオ会議と普通の対面会議を比較すると、ビデオ会議では聞き手は「話されている内容(コンテンツ)」よりも「話し手の好感度」に強く影響を受ける。普通の対面会議とは真逆。
いう興味深い研究結果を紹介していました。そして、
- ビデオ上で好感度を演出(記事では”pull off”と表現)するのは対面に比べ遥かに難しいこと。
- さらに2017年までビデオ会議が毎年47%の割合で増えていくと予想されること。
が書いてありました。このビデオ会議上の「好感度」。今後身につけなければいけない重要なスキルになってくるような気がします。
ではビデオ会議上での「好感度」をあげるにはどうしたら良いか。同記事によると大きく3つ、
- Eye Contact
- Natural Smile & Body Language
- 声のトーン(温かさや熱意を伝える)
が大切になってくるといいます。
私もUpworkやFreelancer.com等で、過去世界中のフリーランサー達、恐らく300人以上はビデオSkypeで面接してきました。いまでは大体2分以内に不採用者は判断でき、何だか冷たいようですが、「次の人が待っているので」と断って面接を終わらせています。
「好感度」を見ているかどうかは意識したことはありませんが、ビデオ会議で「話しやすいな〜」と思わせる人たちの共通した特徴として、確かにこの3つは高いレベルで実施している。特に表情の豊かさが抜群に高い。反応がいいので、自分がいいたいことがきちんと伝わっているかどうか、表情を見ているだけで伝わって来る。
このブログでよく取り上げているアクティブ・リスニング力
相手の話を聞く際、自分が理解していれば良いのではなく、相手にちゃんと自分が理解していることを、表情であったり、言葉で確認作業をしたりとシグナルリングしながら話を聞く力。
がビデオ会議では対面に比べより高いレベルで求められると感じました。しかし、日本ではあまり感情を表情に出さないように教育されてきた上に、英語でビデオ会議となると2次元で空気感が伝わらない。一言でも聞き漏らさまいと、さらに表情がさらに動きづらくなるケースが多い。
ではどういうトレーニングを積むと良いか。確信を持って「これ!」というトレーニング方法を持っているわけではないので、逆にアイディアを持っている人は是非このコメント欄かメールで教えてほしいと思っていますが、いま私が思いつくアイディアを書きますと
前回の記事「以外と知られていない、SKYPEの5つの便利な機能」の5番目で紹介したビデオ会議の録音機能を使って会議を録音(PolycomやCiscoのシステムにも付いているはずです)。後でEye Contact, 表情の豊かさ、声のトーンをチェックしてみる。
自分で判断できなければ、周りでこうしたスキルが高いと感じる人にビデオを一緒に見てもらうか、実際にビデオ会議した相手に終了後に口頭で聞いてもいいし、後でメールで
”I’m trying to become a better communicator and would love to have your candid feedback. Did you feel that I was making eye contact, smiling naturally when I talked? Did my tone of voice to convey warmth and enthusiasm?”
と聞いてみるといいかもしれません。こうしたことを言うだけで「もっとあなたとうまくcommunicateしたい」という”I care”が伝わりますので間違いなく「好感度」がアップします。
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