ここ1週間、仕事での成果を認めたり、褒めたりしましたか?

ここ1週間、仕事での成果を認めたり、褒めたりしましたか?


Good Job優秀な現地タレントの離職率の高さに悩む日本企業向けに少しでもヒントになればとGlobal Talent Managementについてはじめた新連載の第3回目として今回は「最近1週間で、仕事の成果を認めたり、褒めたりしましたか ?」について書きたいと思います。

日本の大企業の管理職はとにかく部下を褒めない。自ら褒められて育てられてきていないからか。褒めたら調子に乗ると思っているのか。出来て当たり前。どんなに良い仕事をしても、必ずまだ出来ていない小さな穴を探し出し、そこを指摘するケースが多い。

私も銀行員時代、多くのダメ出しをされ(本当にダメだったから仕方ないが…)すっかり自信をなくしてしまった思い出がありますし、先日日本の大手証券会社に勤めるビジネススクールの後輩(日本人)に「最近上司に褒められたことがあるか」と聞いたら、「全く記憶にない。逆に褒められたら何か裏があるのではないかと疑ってしまう」と、恐ろしいことをいっていました。

先日この話を友人にしたところ

言葉で伝えるより黙って背中で語るみたいな文化からでしょうか?言葉で伝えるのは恥ずかしいですし、受け手も素直に受けれないのかもしれません。

と。「受けても素直に受けられない」というのは深い。受け手までそうだとすると、この褒めないマネージメントスタイルは日本人には効率的のように思えてきます。

しかし、現地のタレントマネージメントなるとこれは絶対にダメです。特に残って欲しいと思う優秀なタレントは、常に成長する機会を求めています。成長を実感するには自分のパフォーマンスに対するフィードバックを定期的にもらわないと、自分がきちんと評価されているかどうかの確認を含め、不安になる。こうした優秀なタレントはは引く手数多なので、これが続くと、当然それを提供する会社に移ってしまいます。

そもそもGlobal Talent Managementは、上司と部下というよりもマネージャーとプレイヤーという考え方の方が近いのかもしれません。吉本興業みたいな感覚。芸人のマネージャーは、自分が前面に立つというよりも、自分が受け持つタレントが能力を発揮しやすいように、羽ばたいていけるような道を作ってあげる。

つまり主役はマネージャーではなく、あくまでもプレイヤー。プレイヤーが高くパフォームすればマネージャーも評価されるので、マネージャーはここを一生懸命考える。だからまずは「仕事で何を求めているかを深いレベルで説明(連載第1回目)」しますし、その後に「高いパフォーマンスを引き出す為に必要なリソース(人・モノ・金)を徹底的に話し合い、与える(連載第2回目)」。

そして必要なリソースを与えたら今回のテーマ:
少なくても週に一度はちゃんと言葉に出して、パフォームできている箇所を、ただの褒め殺しではなく、きちんと本人に響くところを探してあげ、言葉に出して伝えてあげる。Global Talent Managementはこの感覚が重要になります。

是非来週月曜日、現地の優秀と思うタレントに電話の一本でも入れて、”I noticed that **** and I want to tell you that you did a real good job.”と伝えてあげ、相手の反応やその後のパフォーマンスを注意深くみてください。きっといい笑顔が戻ってくると思います。

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第2回目:良い仕事を行う為に、必要なリソース(人・モノ・金)を与えていますか?


Posted by Masafumi Otsuka

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