いま、パキスタンがアツい
oDesk (現Upwork), Elance, Freelancer.comを使用していると大体どの分野の仕事に対し、どこの国の人たちがスキルを付けているのか。また、その国の国民性みたいなものが見えてきて面白い。どの国がこれから成長していきそうか、なんとなく見えてくる(母集団、n=1ですが・笑)。
最近、「パキスタンという国がこれから大きく伸びるのではないか?」と感じる出来事がありましたので、ちょっとシェアしたいと思います。
パキスタン。ざっと紹介すると1947年にインドから独立して、大部分はイスラム教徒。人口1億8000万人、平均年齢が22歳という国で、一人当たりのGDPが現在800ドル程度。
私は5年前にoDeskで見つけたパキスタンの地方に住むAqeel Meoというグラフィックデザイナーと仕事一緒にをしていらい、すっかりと仲良くなり、以降、「クラウドソーシングについて講演をしてほしい」と頼まれる度に、講演中にSkypeを通じて彼に登場してもらい、こうした世界中から仕事を受注できるようになり、彼の生活をどう変えたか、彼の生活環境・職場環境を紹介してもらいながら(実際に町を案内してもらいます・笑)、よく言われるConnected Economyを伝えようとしています。
今年7月に彼の住む町を案内してもらった時の動画を以下で御覧いただけます。こんな中、ちゃんどVideo Skype出来る強さのWIFIが飛んでいるのがすごい。
ちょっと古き良き日本を思い出すようなノスタルジックな環境の中で最新のソフトの入っているPCを使って仕事をしている。ちょうど2年半「時代が変わる!グローバルクラウドソーシング活用で高品質・低コスト化を実現」という講演した時もSkypeで登場してもらい、
「Crowdsourcingで仕事を受ける前はどんな仕事をしていたか」
と聞くと建設会社で秘書業務をやっていたという。
「秘書がどうやってデザインのスキルをつけたのか?」
と聞くと、YoutubeのTutorialでIllustratorやPhotoshopの使い方を全て学んだというから驚きです。そして
「どれくらい給与が上がったのか?」
を聞いてみると建設会社の秘書のときは月US$50位もらっていたのが現在は月US$300-$500稼いでるという。これ、2年半前の話ですよ。
さて、何故いま、パキスタンがアツいと感じるのか。ちょうどいま、サントリーさんでやらさせていただいていますGlobal Project Management研修で、各部署毎10チームに分かれ、それぞれFreelancer.comを使い、外国のグループ企業向けに自部署の紹介のアニメを作ることを通して、
グローバル・コミュニケーション力・コラボする力・Creativity・予算・期日管理能力・交渉力・人材を目利きする力・テクノロジーを使いこなす力
等を付けていただくのですが(詳しくはこちら)先日、終わってみてびっくり。なんと10チーム中8チームがパキスタン人のアニメーターを雇っていました。
今回、ちょっとした想定外のことが起き、それぞれのチームが雇ったフリーランサー達に対し、支払いが遅れてしまう自体が発生。私が統括していましたので、一人一人事情の説明をしたのですが、過去の経験上、こういった自体が起こると、怒り出し、何かしらの理由を付けて1ドルでも多くお金を取ってやろうという態度を見せるフリーランサーが多い。
しかし、今回話したパキスタン人全員、ちゃんと話を聞いてくれて、信用してくれる。誰もズルをしよう、これを機会にお金を取ろうマインドが全員持っていない。
考えてみると前述のAqeel氏も講演にゲスト出演する際、いつも出演料をあげようとするのだが、「Masaは友達、仕事だったらちゃんともらう。ゲスト出演だったらいらない」と受け取らない。私自身恐らくここ5年で50ヵ国くらいのフリーランサーを使ってきましたが、もちろん全員ではないにしても、ここまで穏やかというかズルをしない国民は珍しいと思います。
人口1億8000万人、平均年齢22歳、新しいことをどんどん学ぼうという貪欲な姿勢、穏やかな国民性、パキスタン、これから大きく伸びる国だと強く感じます。ということで、来年Aqeelに会いにいってこようと思っています。
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