いま、パキスタンがアツい

PakistanoDesk (現Upwork), Elance, Freelancer.comを使用していると大体どの分野の仕事に対し、どこの国の人たちがスキルを付けているのか。また、その国の国民性みたいなものが見えてきて面白い。どの国がこれから成長していきそうか、なんとなく見えてくる(母集団、n=1ですが・笑)。

最近、「パキスタンという国がこれから大きく伸びるのではないか?」と感じる出来事がありましたので、ちょっとシェアしたいと思います。

新興国が世界消費の半分を占める時代。Are you ready?

No Ordinary Disruptionこのブログでよく「これから変化の早く、複雑化していく時代」に入っていくということを書いていますが、では実際にどう変わっていくのか。例えば以前「oDeskの衝撃」という記事で$50でポスターをパキスタン人デザイナーに発注した際のビデオチャットのやり取りを紹介する等、私個人から見たミクロ的な話は紹介できても、2006年に出版され世界に衝撃を与えた「フラット化する世界(トーマス・フリードマン著)」みたいにマクロ的に視点でいま世界で何が起きているのか分かりやすく解説する本にはなかなか出会えない。

ちょうど先月、No Ordinary Disruption: The Four Global Forces Breaking All the Trendsとういマッキンゼー・グローバル研究所が出した本を読み、久しぶりにビビっときましたので、何回かに分けて紹介します(大体こういいながら1回目で終わるケースが多い・笑)。

超優秀なプレイヤーは出世させてはいけない

talented employeeピーターの法則というのをご存知でしょうか。

人は自分が能力が発揮できない地位まで出世させられ、やがて組織を去っていく

というちょっと皮肉めいた法則で、例えば営業で大きな実績を上げた人が、営業部長に出世する。すると今度は営業力ではなく部下の管理する力が求められる。しかし、このスキルを見込まれて出世したわけではない。自分では数字をあげられるが、自分のやり方を押し付けても、人が違う以上、うまくいかないケースが多い。しかし、一度得た地位を下げ、元の一営業員に戻るのは敗北宣言。どんなことをしてえも現在の地位にしがみつこうとする。そして辞めさせられる(日本の企業の場合、周りを不幸にする)。

現地社員の声(1) メール洪水で溺れそう…

メール洪水日本企業に勤める日本人社員に現地にいる外国人社員とどのようにコミュニケーションを図っているかと聞くとその大部分が、「メール」といいます。その理由を聞いてみると、

  • スピーキングは苦手、なかなか伝えたいことを伝えられない
  • 文章化すると証拠が残るし、後で知らなかったと相手は言い訳しづらい
  • 色々な人をcc出来るので情報を共有しやすい
  • 時差があるので直接話すのは難しい

確かに日本人からみるとごもっともな理由だと思いますし、こちらの方が効率的だと考えるのも良くわかります。しかし、現地にいる外国人社員の立場からみると、まるで変わってきます。彼ら、彼女らの立場からすると:

メールの処理から仕事を始めない方が良い

no_emailsIt would probably be best if managers went to the IT department and asked that e-mail not be distributed between eight and eleven every morning.
- Dan Ariely, Duke University, 行動経済学部教授

ここ数年、雑誌や本の中で「仕事ができる人=メールの返事が早い」というのが定着してきて、ずっとそれが出来ていない自分に負い目を感じていました。最近はメールよりさらにすぐにレスポンスが要求されるLINE、Facebook Messenger等、インスタントメッセージが主流になってきて、さらに強い負い目を感じています。

Global Communication力を上げる為の表現集

global3あまりこういった表現集みたいなものを作るのは好きではありませんが、Global Communication 力を上げるための表現集が欲しいとよくお願いされるので今年作りました。ちょっとでもお力になれるのであればうれしいです。Global Communicationスキルをつけるのは英語力よりはコミュニケーションの取り方を学ぶ感覚の方が近いと思います。

1. 止める為の表現
Wait! * Excuse me! * Bill (相手の名前をいう)! * ちょっと待って(日本語で言ってしまう)!

日本語は最後まで聞いて初めて「ああ、なるほど、そういうことを言いたかったんだ」と

小さな好奇心を見つける方法

Wanted_Curiosity前々回のブログ記事「パッションより大切なもの。」の中で最近読んだ本からの引用:

パッションよりも好奇心を追った方が良い。好奇心の方がパッションより遥かに軽いし…簡単。(中略) どんなに小さいものでも構わない。深く考えずにいま自分の好奇心をそそるものをやってみなさい。

を紹介しましたが、「そもそも小さな好奇心の見つけ方がわからない」という質問ををいただいたので、私が発見し、追求したちょっとした好奇心をシェアしたいと思います。

oDesk + Elance連合(現Upwork)の凋落

Elance-oDeskちょっとマニアックな例を通じたレポートになりますが、今回はちょっとでも油断するとネット系ベンチャーは一気に凋落するのではという体感報告です。

私は5年前にFreelancer.comというサイトをはじめて使って以来、世界中の人たちに仕事を安価でお願いできるこのグローバルクラウドソーシングにすっかりと魅了されてしまい、いまでも常時10名以上、秘書をはじめ、グラフィックデザイナー、ウェブエンジニア、ジャーナリスト、文字起こし等、抱えておりますが、ウェブの使い勝手の良さと応募してくる人材の品質の高さを考え、Freelancer.comをやめて、ずっとoDesk(現Upwork)を使っていました。