何故eye contactが大事なのか
理解しているのであれば大きく頷く。理解できていなければ首を大きく傾げる。企業でグローバルコミュニケーション研修を行う際、英単語・英語表現を学ぶ以前に、私は真っ先にここからトレーニングします。
話をしている相手(外国人)に対し、自分はちゃんと理解できているかどうか、しっかりと表情でシグナルするトレーニングです。
コミュニケーション力の高い外国人がeye contactをする目的はここにあります。
自分が伝えたいことがちゃんと伝わっているか。ちゃんと分かりやすく説明しているかどうか。相手が表情から発するシグナルを絶えず確認し、それに応じて説明の仕方を変えていく。
だから相手を助ける意味でも、理解しているのであれば大きく頷く。理解出来ていないのであれば首を大きく傾げる。こうしたシグナルが出せることはグローバルコミュニケーションの基礎中の基礎だと私は考えています。
しかし簡単そうに見えて、これが本当に難しい。
以前わんぱく相撲で相手を倒しガッツポーズして行事に「負けた相手に対して失礼だ」と怒られていた小学生をテレビで見たことがありますが、特に日本男児たるもの。喜怒哀楽をあまり出さないように育てられてきたせいか、表情に出すことに心理的ブロックがかかる男性が多い。
だから余計、英単語や英表現など、言葉によるコミュニケーションに頼ろうとする。しかしある研究によると、人が何か情報を取ろうとする際、
- 75%を視覚から
- 13%を聴覚から
- 12%を味覚、触覚、嗅覚
から取るとのこと。言葉だけで伝えようとする難しさが良く分かると思います。テレコンが難しいのもまったく同じ理由だと思います。
逆に自分が説明する際、eye contactをするのはmustです。英語でのプレゼンや1対1でも外国人で何かを説明する際、eye contactを避ける日本人を良く見かけますが、これだと相手がちゃんと理解できているかどうか、相手は折角表情でそのシグナルを出しているのに、そうした大切な情報を無視。相手が理解してようがしていまいが御構いなしに言葉だけで説明し続ける。
悪気はないのはわかりますが、これでは相手に対して失礼です。相手が少しでも首を傾げたら、もう一回違った角度から説明して見たり、
- Am I confusing you?
- I’m not explaining this well, aren’t I?
と相手を抱き込み、対話を通じて説明していける。
Eye contactというと「相手と目と目を合わせるもの」で恥ずかしいという人が多いと思いますが、目を見るというよりも相手が自分の話を正確に理解しているかどうか、そのシグナルを確認するために行うものです。目を見るというよりも表情を全体的に読むと考えた方がやりやすいかもしれません。
次回外国人に対し何かを説明する際、相手の頷き、首を傾げているかなどのシグナル、よーくチェックしてください。これが出来るようになるだけで相当コミュニケーションを楽に取れるようになります。
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