何か聞かれたら聞き返えす習慣をつけよう
外国人:“What do you think?”
日本人:“I think ***.”
(沈黙…)
外国人:”What do you think?”
日本人:”I think ***.”
(沈黙…)
「普通に英語で意見を言ったりコミュニケーションを図ることは出来るが、会話がなかなか発展していかない(続かない)。」という相談をよく受けます。
「実際の会話を録音して聞かせてください」とお願いし、その音声を聞いてみると、ある共通した特徴に気づく。冒頭のような、
【外国人が質問する】→【日本人が答える】→【沈黙】
→【外国人がさらに質問する】→【日本人が答える】→【沈黙】
という、常に外国人が質問する側、日本人が答える側に立っているという構図で会話しているケースがほとんど。
これも日本人が無意識に行なっているコミュニケーションの取り方の一つだと思い、企業のグローバル化研修などで、これが起きるといつも議論を一旦止め、これを指摘。そして聞き返すトレーニングを行なっています。
何故無意識に答える側に回ってしまうのか?
色々と理由があると思いますが、まず思いつくのが、「相手に何か質問をして相手が答えられなく、恥をかかせたら、申し訳ない」という配慮。
また、仮に質問をしようとしても、どこまで突っ込んで聞いたら良いのかが分からない。特にプライベートな話の場合、聞いて良い範囲とダメな範囲の境界線がわからない。
または、
「質問をする人」=「分からない人」=「頭の悪い人」
「答える人」=「わかっている人」=「頭の良い人」
ということが無意識に働いているのかもしれない。子供の頃、何か質問をして「そんなことも分からないのか。」と叱られ、それがトラウマになっているのかもしれない。
英会話スクールでも、その大部分が、事前にテキストを読んで、答え合わせしていくスタイルで教えている。ほとんどの場合、生徒が答える側に回り、出来る限りスピーキングするトレーニングに時間を費やしている。これも、答える側に回る理由の一つかもしれない。
もっともっと理由はあると思いますが、無意識に、答える側、受け身でいる癖がついてしまっている。
グローバルでは相手の意見を聞かないのはマナー違反
しかし、何か意見を聞かれて、自分の意見を言った後に、相手の意見を聞かないことはグローバルでは極めて失礼にあたります。
「質問しない、聞き返さない」=「あなた(の話)に興味がない」
と伝えているのと同じ。最低でも何か聞かれたら、自分の意見に対し、agreeするかどうかは聞かないと、そこで話が終わってしまいます。
終わってしまうと聞き手は、対話を続けるためにも仕方なく、新たに質問を考え、聞く。そして、これが何回か続くと「この人は自分の意見ばかりいう。私の意見には興味がないのか」と不快に思う。
日本式コミュニケーションで何か聞かれた時、「私はこう思う。」とstatement調で話を終えるケースがほとんどだと思いますが、グローバルコミュニケーションは、period(句読点の「。」)で終わらせるのではなく、question markで終わらせるのがマナー。Statement調ではなく、常に相手をengageする。「対話のボール」は常に返す意識を持つことは本当に大事です。
“I think…”と言ったらperiodでは終わらさず、最後に
- Do you agree with me?
- What do you think?
- Does this make sense?
と何でも良いのでquestion markで終えるように、一言添えてください。
英語力を上げるのと同じくらい、いや、それ以上に、こうしたコミュニケーションの取り方を意識的に変えることは大切です。ちょっとしたことですが、相手の反応が大きく変わってくることをすぐに実感できます。
関連記事
日本人のグローバル化を阻む3大マインドセット
日本語で出来ないことは英語で出来るはずはない!?
何故沈黙(awkward silence)が出来てしまうのか?
Google+
1
1
comments