時代の変化に気づこう!

時代の変化に気づこう!


change.jpg「他の受講者の英語レベルはどれくらいでしょうか。自分はTOEIC***点を持っています。」

セミナー案内を出す度にこういった問い合わせを受けます。ほとんどの英会話スクールがクラスをレベル別に分けていて、レベルを上げる為に努力させる仕組みを作ったからでしょうか。または英語以前に無意識のうちに、「自分より英語力のある人たちと話し恥をかきたくない」「自分よりレベルが低い人と話しても勉強にならない」と思ってしまうからでしょうか。必ずといっていいほどこうした質問を受けます。

こうしたマインドはここ数年で一気に時代遅れになってしまったことに気づかなければなりません。

今後非ネイティブの人と英語を使ってコミュニケーションを図っていく場面が増えていきます。主戦市場が欧米から新興国に変化する中での国際言語化した英語。ゲームのルールが一気に変わりました。従来のネイティブを目指すやり方では通用しなくなってきているのです。これは最近、自分達の母国語である英語を非ネイティブの顧客相手に使いづらそうにしているアメリカ人が出てきていることからでも分かります。

主役が新興国に移る中で使用される英語という国際言語。いったいどのようなコミュニケーションの取り方が行われるのか。まず誰でも分かりやすいようにシンプルな単語を使い、コミュニケーションが出来なければなりません。間違っても英検1級や上級ビジネス英語の単語集に出てくるような難しい単語・かっこいい表現を使っても理解してもらえないでしょう。結局は聞き返され、簡単な単語で説明させられることになります。逆もしかりです。相手の言っていることを正確に理解する為ならどんなことでもする。これがまず基本となります。

そしてネイティブ、非ネイティブが混じった、英語力も国籍もバラバラな人々と、英語を使って「その場で」一緒になって課題を解決していく。こうしたコミュニケーションの取り方をマスターすることが重要になります。この「その場で」というのが曲者で、ここに多くの方々が戸惑ってしまう。先週末も「英語による”Communicationの取り方”を学ぶ」というセミナーを行い、簡単な課題解決型のDiscussionを行いましたが、「分からないことがあったらまず調べてから聞きなさい」「考えはまとめてから話しなさい」と小さい頃から言われ続けてきた我々にはその場で、「理解し」・「考え」・「発言する」ことは大変uncomfortableに感じてしまう。セミナー終了後に

  • 「普段英会話で学んでいるものとは全く違う」
  • 「やさしい英語を使ってうまく伝えるのは相当難しい」

という受講生の感想には大きく納得します。時代は大きく変わっているが、周りの環境はなかなか変われない。前回の「どうして人は変われないか」という記事でお猿さんを使った実験を紹介しましたが、今まさに時代・環境が大きく移り変わっているのです。

そんな中、多くの人々が学ぶ英会話スクールでは相変わらず受講生をレベル別に分け、課題解決型の授業ではなく、事前に出されたトピックに対し、授業中に意見交換(Q&Aセッション)を行う。Meeting Skillを付けると謳いながら「こういわれたらこう返そう」的なMeetingで使う表現を中心に教えている。こういった時代遅れとなったネイティブを目指した英会話力のアップを主体とした授業を続けているように見えます。

では時代にあったコミュニケーション力を上げていく方法は何か。私なりに出した答えを来週、インターネットを使って完全公開したいと思います。5月22日(土)午前10時より行うセミナー「英語による”Communicationの取り方”を学ぶ」をUstreamというインターネットサイトを使い、ライブ配信することにしました(発案及びお手伝いいただいていますMさん、Hさん、ありがとうございます!)。英語を学ぶ全てのビジネスパーソン、教育関係者、学生、企業の人事担当者など、グローバル人材育成に問題意識を持つ関係者には是非ご覧頂き、率直なご意見をいただければうれしいです。まだ正式発表はしておりませんので詳細は後日アップします。個人が番組を作り、簡単に生放送出来る時代。これだけでも時代が大きく移り変わっているのを感じさせます。


Posted by Masafumi Otsuka

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