宇都宮のキセキ

Utsunomiya.jpg"Every student is unique and brings contributions that no one else can make"
--Paul Baker

以前ちょこっと書きましたが5月27日~7月29日まで毎週木曜日(計10回)、毎回2時間、宇都宮大学で「"英語発信能力"養成講座」という社会人向け公開講座を受け持たせていただきました。この公開講座は英検に協力して頂き実現したもので、以前ブログで紹介しましたSTEP BULATSのSpeakingテスト(英検がケインブリッジ大学と一緒に開発した面接形式でビジネスコミュニケーション力を測るテスト)を効果測定として講座のBeforeとAfterで受講生に受けてもらう形式で行うものでした。

この試験。我々英語業界の中では対策が立てづらい試験として有名です。何しろ単語一つや二つ出来たから10点上がるのような試験ではない。1対1の面接試験で、実際にビジネス上で起こりえるタスクが与えられ、どれだけ英語をコミュニケーションツールとして使いこなせるか、本質的なコミュニケーション力が問われます。

やる気を如何に引き出すか

loyalty_cards.jpg最近本を読んでいて、はじめはダラダラと読み、「今日は一章分読むぞ!」と気合を入れないとなかなか進まなかったものが、中盤を超え、終わりに近づくと、読むスピードと意欲があがっていることに気づき、「なるほど、そういうことか」というちょっとしたA-ha moment (気づきの瞬間)がありました。

「お客さんの忠誠心(loyalty)をどうあげていくか?」
ビジネスに携わる者だったら誰でもその答えを知りたい。"Yes! 50 secrets from the science of persuation (邦題:影響力の武器 実践編―「イエス!」を引き出す50の秘訣)"にそのヒントになりそうな面白い話を発見。これはある心理学者達が行った実験です。

まずCar Wash(洗車事業)を行っている人に依頼し、8回洗車すれば1回タダというスタンプカード作り、300枚配る。日本でいかにもファーストフードやクリーニング屋がやってそうなポイントカードを配るというイメージです。でもその中でちょっとだけ仕掛けをしておく。

自分のWhyを探す

Start_with_why.jpgWhen you compete against everyone else, no one wants to help you. But when you compete against yourself, everyone wants to help you.
-Simon Sinek

「大塚さんは自分と人(その優劣)を比較しますか?」 先日友人が開催した「感情マネジメント」のセミナーに出席。円滑なコミュニケーションを阻む四毒素の一つ、「軽蔑、侮辱」について話しているとき、いきなり聞かれ、「これやっていると思う」とつい答えてしまい、ちょっと恥ずかしい気持ちになりました。

考えてみれば私のような第二次ベビーブーム世代(1971年~73年生まれ)。どこを見回しても競争。とにかく一瞬でも気が抜けない。そうした社会構造の中で走り続けていたような気がします。その証拠に37歳である今でも「やばい。勉強しなきゃ。」という口癖が直りません。

世界の共通語 『グロービッシュ』

newsweek20100630.jpgかつて正当なイギリス英語から「より民主的な」アメリカ英語に移行した英語は、今度は世界の誰でもが使える新しい道具に変わろうとしている。

冒頭は6月30日付ニュースウィークの記事「英語じゃなくてGlob・ish -簡易型英語が世界の新たな共通語に-」からの引用。リーマン・ショック以降、主戦マーケットがアメリカから新興国に移る中で、国際言語化した英語。「英語の性質が変わっているのではないか」とセミナーやこのブログを通じて問いかけてきたことが、まさに分かりやすく、より深く突っ込んで書かれており、何だかずっと探し続けてきた財宝を掘り当てた気分になりました。

記事では日本IBMの元幹部が「英語が母語ではない人が話す英語の方が欧米人よりずっとうまく韓国人や日本人顧客と意思疎通を図れると気づいた」こと。そ
してこうした人たちは共通してシンプルな単語しか使わない。必要な語彙(英単語数)は1,500語で十分だと分かり、この1,500語で
Communicateする簡易型英語を「グロービッシュ」と命名したと書いてあります。

How to 本に足りないモノ

how_to.jpgSuccessful men rarely know the real reasons for their success, even though they always think they know.
--Robert J. Ringer

ちょうど先週、グロービス経営大学院でクリティカル・シンキング(論理的思考法)を教える友人、早津俊秀さんのブログ記事「成功本やノウハウ本に注意」を読み、また前回記事「ArtとCommunicationの関係Part 2」を読み返していて、何気なくノートに書き留めていた冒頭の引用を思い出しました。

これは1973年にアメリカで出版された"Winning Through Intimidation(邦題:型破りで勝つ)"という本からの引用。「成功した人は自分が成功した本当の理由を知らない。ただ(困ったことに)知っていると勘違いしている」と。

アートとコミュニケーションの深い関係 Part 2

my_right_hand.jpg同じものを見ていてもアーティストは我々一般人とは違う独特な見方でそれを捉えている。その独特な見方さえ身につければ誰にでも絵を描くことが出来る
--Betty Edwards

中学の時、美術の成績で1をつけられて以来、絵を描くことにずっと抵抗を感じていました。自分はArtistには絶対になれない、と。でもこの考えを180度覆す、まさに「目から鱗が落ちた瞬間」をつい先日体験。これ、かなりヤバイです。。。

まずは右の芸術作品を見ていただきたい。そう。私が書いた自分の右手です。「おいおい。ゾンビか!?」っていう声が聞こえてきそうですが、これを見ると☆木先生が1をつけたのも頷けます(笑)。しかし!次の日に奇跡が起きるのです。

その前に冒頭の引用。今読んでいる"Drawing
from the right side of the brain
(邦題:「脳の右側で描け」 Betty
Edwards著)"からの引用。

Business Model Generation

"I begin with an idea and then it becomes something else."
--Pablo Picasso
2年前にある外資系企業で「社員から新しいビジネスアイディアを引き出す」という2時間のセッションを仕切り(ファシリテート)しました。その時はマインドマップ(R)というツールを使い、自己採点50点くらい出来でしたが、以来、どうしたらもっとCreativeなアイディアを引き出せたか。ずっと考えてきました。
社内(もちろん社外でもいいのですが)の英知を集め、その場で思考を融合させ、化学反応を起こし、思ってもみなかったワクワクするCreativeなアイディアを生むお手伝いをする。こうしたワークショップを開催する。こんなことが日本のみならず世界中で出来たら「超楽しいだろうな」と思い、常にアンテナを立て、ヒントを求めてきました。
そしてついに「もしかしたら出来るかも」と思わせる素晴らしい本に出会い、テンションがあがっています。この本。Business Model Generationといいますが、こうした新規ビジネスアイディア、ビジネスモデルをワークショップ形式で作っていく際に使えるフレームワーク(ツール)を非常に分かりやすく解説、提供している魔法の本です。

自分のアイディアの価値

my_idea.jpg"If I (or we) didn't invent it, then it's not worth much."

いまDuke大学教授のDan Ariely氏が書いた"the upside of irrationality"を読んでいますが、これが面白い。Dan Ariely氏はその前書「予想どおり不合理(原題:Predictably Irrational)」で人間が合理的な行動を取らない多くの状況を心理学の側面から解説。そうした心理状況を企業(や個人)がうまく利用し、儲けている例を沢山あげ、知的好奇心を大いに刺激されました。前書は企業がそうした状況を利用するという負の側面で書いていましたが、今度出た新しい本ではポジティブにこうした非合理的な心理状況を使えないか、別の切り口で書いています。

その中で面白かったのが冒頭の引用。「他人に押し付けられたアイディアに比べ、人は自らが思いついたアイディアに対し、多くの時間と労力をかけて実行に移す。(あえて「発明」を「アイディア」に変えています)」と当たり前といえばその通りですが、果たしてそれはどれくらい違うのか。それを数値で表すことができないか、想像を掻き立てる内容となっています。

アートとコミュニケーションの深い関係

art_of_communication.jpgアート(芸術)とは感情の伝達である。。。それも一瞬で伝わらなければならない。。。深く考えたり、(無理に)好きになろうとしたり、専門家の意見を聞いた後で、『なるほど。これは素晴らしい!これこそ本物だ!』と思ったらそれはもはや芸術ではない。
-トルストイ

トルストイ。本は一冊も読んだことがない。しかし深い。。。

変化のスピードについていけるか

speed.jpgIBMが隔年で発表しているGlobal CEO Report。2010年版が先日出ました。これはIBM社が1,500名社以上のグローバル企業のCEOと直接面談し、世界のトップが今後の世界情勢をどう見ているか、そしてそれにどう対処していこうとしているかを調査したものです。

今後の世界動向を占う上で、とても分かりやすく書いてあり、このレポートを通じて、今後どういった人材が求められているのか大いに参考になります。2008年度のレポートではグローバル企業の成功条件の一つとして「世界中のタレント(人材)の活用」が挙げられていたことが非常に印象的でした。私は日本企業がこの「世界中のタレントの活用」を行うには

「肩書きや国籍に関係なく、世界中の人々とオープンなCommunicationが取れる人材」
「英語によるDiscussion・問題解決の場
で積極的に参加・貢献していける人材」