Discussionについて考える


discussion.jpg先日、外資系企業に勤める友人より「(会社で)英語のミーティングがあって、久々に参加したが、言っていることがなかなか聞き取れない。どうも気持ち自体が萎縮してしまって、あまりよろしくない。 どうしたら良いか」という相談を受けました。最近、こういう相談をよく受けます。今までいろいろな形で日本語と英語によるコミュニケーション方法の違いについて書いてきましたが、今回はミーティング・Discussion方法の違いについて考えていきたいと思います。

まず第一に感じるのがDiscussionとDebateを混同してしまって考えている方が非常に多いことです。Debateとはお互いあるポジション(立場)を取り、そのポジションを変えることなく戦い、どちらの主張がより説得力があるか聴衆に判断させるもので、政治家などがテレビなどで行います。普通の日本人的感覚では相手の弱点をズバズバと指摘するようなDebateをやりたいと思う人は少ないように感じます。そしてDiscussionもDebateの一種だからと考え、尻込みしてしまう。しかし、私はビジネススクール時代を含め、今日までDebateを一度も行ったことはありませんし、ビジネスの世界に入り英語でDebateが行われている光景を生で目撃したこともありません。

presentation zen


プレゼンテーションZEN.jpg「昨年読んだ全ての本の中でNo.1はどれか?」と聞かれたら迷わず"presentation zen"と答えます。実は前回書きました"TED Conference"も先月書きました"Powerpointの使い方"の記事も基本は全てこの本に教わり、Creativityに関しても多くのInspirationもいただきました。本当はもっと早くブログで取り上げたかったのですが、今まで多くの人にこの本をプレゼントしながらも洋書という事でなかなか読んでもらえず、日本語版が出るのをずっと待っていました。本日、ようやく翻訳版が出たようですので声を大にして紹介します。

さてこの本。著者は以前Apple在籍時にCEOのスティーブ・ジョブスのプレゼン製作チームに加わっており、現在は関西外大の准教授であるGarr Raynolds氏です。「どうして世の99%のプレゼンはつまらないのか。」をまず説明し、どのようにしたら聴衆にとって聞きやすい、メッセージの伝わりやすいプレゼンが出来るのかについて解説しています。

TED Conference


Speech.jpg「洋書をオーディオブックで聞く」という記事でオーディオブックを聞くだけの為にiPODを購入したという話をしましたが、今回はオーディオブックと同じくらい頻繁にiPODにダウンロードしている動画サイトを紹介します。

TEDというこのサイト。グローバルリーダーを志す人、知的好奇心に飢えている人、スピーチ・プレゼン力を磨きたい方には"Must See"のサイトだと思うのですが、周りに話をしてみるとほとんどの方は知りません。見ていて心底「英語が出来て良かった」と思わせてくれる超優良サイトです。

TEDとはTechnology、Entertainment、Designの略で、アメリカのカリフォルニア州モントレーで年一回、様々な分野で活躍するその時の最も旬な著名人約50名集めて、それぞれ18分間のスピーチをさせる一大イベントです。過去には元副大統領でノーベル平和賞を受賞したアル・ゴア、元米国大統領のビル・クリントン、マイクロソフトの会長で世界最大の偽善団体を運営するビル・ゲイツ、貧困問題に立ち向かうアーティストU2のBono等、数多くの著名人が登場しています。そのモットー、"Ideas worth spreading"から察するとおり、「自分の研究・事業・考えが世界をより良くする為にどう貢献しているか」を熱く発信する場となっています。

Japan Timesの紙面座談会


先日英字新聞The Japan Times主催の紙面座談会「理工系英語教育をめぐる諸問題」のモデレーターを務めてきました。産業界(現在英語教育に携わる元大企業のエンジニア)から2名、教育界(大学教授)から2名の計4名で理工系英語の現状とその問題点について議論しましたが、本質的な問題点はビジネスもエンジニアリングの世界もほとんど変わらないという印象を持ちました。

今回の議論を簡単にまとめてしまいますとその問題点は以下のようになります。

  1. 産業界と教育界の交流がほとんどない為、技術の現場で求められている英語力・コミュニケーション力のニーズがうまく吸い上げられていない
  2. そのニーズに沿った、(継続的に)測定可能な指標がない
  3. 指標がないのでカリキュラムが作れない
  4. カリキュラムがないので教える側は自分が好きなようにやらざるを得ない
  5. 教える側が自分が好きなように教える為、教える内容がバラバラになり教え方等の蓄積が起きない

Active Listeningを見える化


Active Listening.jpgActive Listeningという言葉をご存知でしょうか。Active Listeningとは相手の話を聞くとき、内容を誤解なくきちんと理解できるように、絶えず相手にその内容を確認しながら聞く姿勢で、テニスのラリーのように"What do you mean by...?","Can you give me an example?", "This is what I hear you saying..."などやり取りを行いながら理解を深めていくやり方で、英語によるコミュニケーション方法の基本となります。

対して、Passive Listeningは相手の話に頷き、時には「そうですね」等の相槌を打ちながら黙って聞く手法で、内容の是非の判断や批評する姿勢で聞きません。相手に好きなように気持ちよく話させる方法で、普段我々が使用しているコミュニケーション方法となります。このActive Listening Skillを身につけず、単語・表現力・リスニング力などの英語力ばかりを強化し、身につけた英語力をPassive Listeningの手法で使用している多くの日本人ビジネスパーソンの現状については何度かこのコラムで書いてきました。

STEP BULATS受験記


Standardized Test.jpg「大塚さん、私(弊社の社員)は何を目標に英語を頑張れば良いのでしょうか?」と良く聞かれるのですが、この質問にはいつも困ってしまいます。我々英語教育関係者がきちんとした目標を示すことができないから多くの方々(企業)がTOEICの点数に頼ってしまう。このもどかしさは常に感じています。

私は社会人1年目にTOEICを受け、MBA受験時にTOEFL(PBT)・GMAT、MBA卒業後にCASEC、英検1級、TOEFL(iBT)、Phone Pass、TSST(アルク)と一通りメジャーと呼ばれるテストは受けてきました(各受験記はこちら)。そこで感じたことは、テストでコミュニケーション力を測る場合、対面のインタビュー形式でなければダメだということです。

Are you creative?


Creative Child.jpg"Are you creative?"と聞かれたとき、あなたはどう答えますか。恐らく9割以上の人は"No"と答えるでしょう。今回は私が最近、非常に興味を持っている分野であるCreativityについて書きたいと思います。

きっかけは昨年、ある会社の社内研修で新規事業のアイディアを社員から引き出すセッションを行って欲しいといわれ、引き受けたことでした。「お前はそんなことまでやっているのか。専門は一体何なんだ。」と笑われてしまいそうですが、広い意味での「グローバル人材教育」と答えています(笑)。その新規の事業アイディアを引き出す研修は今流行のマインドマップを使って行い、突拍子もないような面白いアイディアがいくつも出てきて私にとっても非常に楽しいセッションではありましたが、この体験を通して、今後の成長戦略に困っている企業の実態を肌で感じました。同時に個人として「もっともっとアイディアがいっぱい出てくるように仕切れたのではないか」「日本人独自のCreativityを最大限に引き出す方法はないか」について深く考えるようになりました。

グローバル化について考える


The World is Flat.jpg一昨年「フラット化する世界(トーマス・フリードマン著)」を読み(というかAudio Bookで聞き)、激動のグローバル化した時代に備えたマインドを持っていないと恐ろしいことになるのではないかと自分の中で大きな危機感を持ちました。この本はアメリカが2000年以降、急速なIT技術の発達により多くのサービス業務がインドを中心とした国々にアウトソーシングされていく過程を描いたもので、ゾッとするような話が散りばめられています。

例えば個人の確定申告。国外にアウトソーシングされた件数は2003年に25,000件しかなかったが2005年には400,000件へと急上昇。インドでは毎年会計学を専攻した学生を70,000以上輩出。平均給与は月100ドルだといいます。しかもモチベーションレベルが米国で同じ業務を行うものと比べ遥かに高いといいます。次は放射線科医。米国の中小病院は平均年収が30万ドルを超える放射線科医を雇うお金がない。しかも絶対数は不足している。そこで中小の病院は(恐らく米国で資格を取った)インドやオーストラリア在住の放射線科医にX線分析を発注するという活路を見出す。価格は圧倒的に安く、時差を利用できるので効率的(夜発注を出すと朝には結果が届く)といいます。

Powerpointの使い方



powerpoint 1.jpg最近人の講演を聞きに行く機会が多く、つい先日もある外資系企業日本支社の元社長のプレゼンを聞きに行きました。今回はプレゼンについて、とりわけパワーポイントの使い方について書きたいと思います。

実は昨年からプレゼンテーション研修(日本語によるプレゼン)の講師をある研修会社から依頼をされ、時々行っています。恥ずかしい話、私は昨年までプレゼン・スピーチが大嫌いで可能な限り、避けて通ってきました。ビジネススクール時代でさえ出来る限り逃げていたという情けないものでした(そう簡単に逃げられませんでしたが。。。)。とにかく緊張する。準備の仕方が分からない。一度紙に書き出して満足してしまい、あとはほとんどがぶつけ本番で行う為、三振か二塁打(ホームランとは書けなません・笑)と出たところ勝負でした。

主婦層とCase Discussion


5年位前からの友人でベストセラー「NHKの英語講座をフル活用した簡単上達法」の著者、そしてカリスマ英会話講師でもある川本佐奈恵さん(本人のブログはこちら)に依頼され、今朝は朝早くから彼女が経営する英会話学校のEnglish Timeで臨時講師をしてきました。常々ビジネスパーソンばかりを相手に「英会話はもう卒業しよう」「英語力≠コミュニケーション力」を唱えてきましたが、英語のレベルがバラバラの主婦層にも伝えたい、伝わるかどうか試してみたいと思い、挑戦した次第です。

いつものようにDiscussionをやるわけですが(今回使用した教材はこちらをご覧ください)、今回はワイドショーに出てきそうな殺人ネタを使いました。1964年にニューヨークで起きた殺人事件で殺された若い女性はアパートが立ち並ぶ空き地で38人の目撃者に見守られながら殺されたという事件です。38人は女性が35分にわたって3回もナイフで刺されたのを見ていたにも係わらず、誰も警察に連絡しなかった。この事実を知った記者は「なんて社会は冷たくなったのだ」と嘆いたという話で、Discussionは