人の発言に乗っかる

全員で考える問題解決型のミーティングを行う際、「人の発言に乗っかろうとするマインド」の方が「新しいアイディアを考える」よりも遥かに重要になります。しかし現在グローバルコミュニケーションクラスでこうしたDiscussionを行っていますが、「常に何か新しいアイディア」を出さなければ行けないと考えながら参加している人の方が多い。こうしたマインドも日本人のグローバル化を阻む一つの原因ではないかと最近思うようになりました。
乗っかると「人のアイディアを奪っているのではないか?」とか「こうすればよりbetterになるのでは?」といってしまうので相手の考えを一部否定してしまい失礼なのではないかとい多くの方が思っていますがこれは違います。

相手を抱き込んで説明する

engage.jpg

以前「日本人のグローバル化を阻む3大マインドセット」という記事で、我々日本人は「考えはまとめてから話しなさい」と幼い頃から言われ続け、こうしたコミュニケーションの取り方を無意識で行っている。そしてこれが「考えは相手を抱き込みながら一緒になって考え、まとめていく」というグローバルスタンダードなコミュニケーションの取り方と逆行しているため、英語力の高い人でも外国人とのコミュニケーションに苦労していることを書きました。
このグローバルスタンダードのコミュニケーションの取り方を身につけていただこうと現在3ヶ月(全12回)に渡りセミナーを行っているのですが、昨年末にその最終回を終え、改めてこのコミュニケーションの取り方を身につける難しさを感じました。

oDeskをクラスに取り入れる

oDesk.jpg

現在水曜日夜と日曜日朝と2つのグローバル・コミュニケーション力をつけることを目的としたクラスを行っていますが、前々からこのブログで紹介しているoDeskやfreelancer.com等の海外アウトソーシングサイトを使いよりリアルに近いコミュニケーションの場を作れないかと考えていました。
課題と予算を与え、その場で仕事の募集要項を出す。応募して来た人をスカイプで捕まえて面接、そして自分たちが最も信頼出来そうな人に仕事を発注する。イメージをミスコミュニケーションなくきちんと伝える。あがって来たドラフトを議論しながら修正し、finalizeしていく。こうしたことが出来れば「世界中のタレントを使いこなす」ことをリアルに体験出来ます。
水曜日夜クラスはもう終盤にかかり、皆さん相当スキルをつけたと思ったので先週、今週と2週間に分けて実際に課題と予算を出し、授業中に海外アウトソースやってもらいました。

Does this make sense?

making_sense.jpg

まずはちょこっと告知。先日、約10年間続けて来た電話/Skypeによるプライベート英会話"MANABI.st"のサービス内容を大幅に変えました。今までビジネス英語、医療英語、MBA受験、法律英語と特殊なニーズに対応したサービスを提供しておりましたが、今回、思い切ってこれをやめて、グローバル・コミュニケーション一本に集中。TOEICのListening Sectionで300点以上持つ人を対象に「英語は3ヶ月決着をつける」というコンセプトで作りました。ご興味のある方は是非こちらをご覧下さい。
さて、今回は最近あったちょっとした"A-ha moment(気付きの瞬間)"について書きたいと思います。
仕事でちょっと疲れたので、休憩にと下の階にある会社にお菓子をもらいにいったら、そこの社員が何かに怒っている。

聴衆の心を掴むプレゼンの始め方

first_move.jpg

Youtubeなどで、引き込まれるプレゼンを見ていると、ある共通したことに気づきます。それは冒頭の30秒で知らずと引き込まれている。こうした人々は開口一番何をいっているのか。その始め方に注目すると面白いことに気づきます。
例えばBenjamin Zander(世界的に有名な指揮者)が行った「クラシック音楽の聞き方、その素晴らしさを伝える」プレゼン(最後に埋め込みます)。その始め方は歩きながら:
「聞いたことのある話かもしれませんが、昔2人のイギリス人冒険家が船でアフリカ大陸に靴が売れるかどうかを調査しにいき、それぞれが本国に電報を打ちました。1人目は『アフリカはダメだ。誰も靴を履いていない。』と嘆き、2人目は『超チャンス!誰も靴というものを知らない』といったといいます。いまちょうどクラシック音楽業界で同じことが起きています。『クラシックはもうダメだ。死にかけている』と思っている人と私みたいに『まだまだだ!クラシックの素晴らしさに気付いていない人が多いだけだ』と思っている人。今日はこれを伝える為に来ました。」

Steve Jobsが語るCreativity

connecting_the_dots.jpg

Creative ideas are always new combinations of old ideas.
-Michael Michalko
何故ある人はcreativeなアイディアが沢山出てくるのに多くの人は出てこないのか。何故人はある分野の専門家になればなるほどcreativeやinnovativeなアイディアが出てこなくなるのか。ちょうど今、"Creative Thinkering(Michael Michalko著)"という本を読んでいて先日亡くなったSteve Jobs氏が昔、Wired Magazineという雑誌のインタビューで、語った話を思い出しました。ジョブス氏曰く(ジョブス調で好き勝手に翻訳してます・笑):
「Creativityというのは単純に2つのものをつなぐことによって生まれるんだよ。Creativeな人の大部分は軽い罪悪感を感じている。何故かって?別に考えに考えてアイディアをひねり出しているワケではなく、たまたま何かをみて、それを自分の過去経験したこととシンクロ(一体化)させて、自然に思いついちゃうんだよ。」

ルーチンの仕事が危ない

future_of_jobs.jpg前々回「世界中のタレントを活用する」という記事で紹介しましたoDeskという時給単位で世界中のフリーランサー達に仕事を発注出来るサービス。今週号の英エコノミスト誌の特集記事"The future of jobs"に、同サービスは「今年の7月で250,000もの会社/個人が130万人のフリーランサー達(主にインド人と中国人)に対し、180万時間分の仕事を発注。前年同月比で倍増した。」と書いてありました。

何しろ同じ仕事を9割引でアウトソース出来る。(全て先進国が発注したと仮定して)時給換算1,000円でいけば、たった一つのサイトが一ヶ月で先進国の18億円分の仕事が奪われたことになります。同様のサイトfreelancer.comと合わせ、こうしたサービスが「従来の経済の枠組み、ルールを破壊させるgame-changer」になるのではないかとこの特集記事に書かれています。

日本人のグローバル化を阻む3大マインドセット

global_mindset.jpg

うれしいことに"Global Communication"についての講演する機会が少しずつ増えてきてます。SNSが急速に普及しているせいか、最近Twitterをノート代わりに使い、ツイートしながら話を聞かれている方が多く、終了後にハッシュタグ(講演中のツイートをまとめてみれる場所)を追えば、自分のメッセージのどこが響いたか、逆にどこが響かなかったかがすぐに分かり、それが貴重なフィードバックとなり次に活かせるので大変ありがたいです。
ちょうど先日行った"Global Communication"に関する講演の中で私の考える「日本人のグローバル化を阻む3大マインドセット」について語った箇所が何十回もリツィート(フォローしている人の発言を自分のフォロワーに転送)されていたのを知り、「そっか。ここが響くんだ!次回はもっとここにもっと焦点を当てたストーリー構成にしよう」と、大変勉強になりました。

世界中のタレントをoDeskで活用する

まずはお知らせ。8月3日のセミナーが予約でいっぱいになりましたので、8月24日(水)19時から追加開催することにしました。詳細及びお申し込み方法は→こちらをご覧下さい。

先月頃から各記事の下にFacebookのlikeボタンを入れてみました。これ、簡単に入れられると思ったのですが、実はすごく時間がかかってしまい、未だに上下ちょっとずれています。また、facebookのサイト上ではlikeボタンが押されてもこのブログ上に反映されるのに1週間くらいかかり、何ながんだか分からない。
ちょうど、人気記事TOP 5、e-mailでのブログ更新通知など5つくらい新しい機能を追加したいと思っていましたので、「そうだ!これもアウトソースしてみよう」と思い、今度はoDeskという時給単価でも世界中のfreelancerに仕事を発注出来るサイトに「こうした機能を追加したい」とjob description(依頼したい仕事内容)をpostしました。実際にポストした文面はこちら

global mindを育てる

global_seminar.jpg

まずはちょこっと告知。7/13(水)19:00〜、7/23(土)13:00〜、8月3日(水)18:30〜と3回、Discussion体験セミナー(無料)をやります。これは9月からスタートする3ヶ月のグローバル人材育成コースの説明会を兼ねたもので実際に英語によるDiscussionを体験してもらいます。参加資格はTOEIC500点以上、社会人経験5年以上のみです。恐らくほとんどの方がDiscussion初体験だと思いますが、そう重く考えずお気楽な気持ちで是非いらしてください。今まで体験したことのない世界へご案内いたします!7月の回のお申し込みはこちら。8月の回はこちらです。
ちょうど先月、この3ヶ月の短期集中プログラムを終えました。英語の問題も含め、「どうしたら日本人がグローバルで活躍出来るスキルを身につけるか」は実は解決された問題ではなく、今まさに、いろいろなところで議論され、試行錯誤が行われている状態であるように感じます。私も今回のプログラムで色々なことを試しました。