発想の転換

india traffic.jpg本日インドと日本をつなぐBusiness/IT Consultingを行っている会社の社長(インド人)とランチをして、グローバルビジネスのルールが転換しつつあることを肌で感じました。

英経済誌The Economistの記事"A special report on telecoms in emerging markets"によると、各国の携帯電話加入者の一人当たりの月間支払額の比較が出ており、それによると
日本:59ドル、米国:51ドル、中国:10ドル、インド:7ドル弱
(ドルはUS$)と先進国と途上国の差が大きい中、インドの携帯電話会社の営業利益率は欧米トップの携帯電話会社並みの40%であると驚くべきことが書いてあります。

また先日TATA Motorsの2,000ドルの自動車「ナノ」やTATA Housingの総建築費10,000ドル以下の家が爆発的に売れているというニュースを聞くと、何か今まで考えられてきた常識やルールが変化しているのではないかと感じざる得ません。

Positive Criticism


Positive Criticism。 直訳すると「建設的な批判」になります。例えばプレゼンを行った後、自分のパフォーマンスがどうだったか。きちんとメッセージが伝わったか。正直な感想を知りたいと思いますね。いや、「知りたくない!もう忘れ去りたい!」という方々の方がが多いかもしれません。私もそうでした(笑)。しかし本気で上達をしたいと思う場合、本心はどうしても聞きたい。しかし、実際にPositive Criticismを得ようとすると非常に難しいことがすぐに分かります。

何故か。日本語でコミュニケーションを図る際、最も大切になるのは対話相手の「気持ち」であるとこのブログで何度も書いてきました。この「気持ち」を大切にするあまり、普段から面と向かって批判されているのに慣れている日本人は少なく、わずかな批判でも実際にされると気分を害してしまう。ひどい場合は「批判」を「否定」に捉えてしまい、過剰に自己防衛してしまうか、気分を害して殻に閉じこもってしまい、今後の関係にひびが入ってしまう。よって建設的なフィードバックを行いたい時は、相手の顔色を伺いながら、「どこまで言っても傷つかないか」を計算しつつ、深いところまで空気読み、言うか全く言わないか常に悩んでしまいます。そしてほとんどの場合、後者を選んでしまう。

話を遮るタイミング

stop.jpg
「Active Listeningを見える化」の記事を読まれた方々から、同じ質問をよく受けます。簡単にActive Listeningを説明しますと、これは相手の話を聞くとき、内容を誤解なく理解できるように、絶えず相手にその内容を確認しながら聞く姿勢で、テニスのラリーのように"What do you mean by...?","Can you give me an example?", "This is what I hear you saying..."などやり取りを行いながら理解を深めていくやり方です。私はこれを英語によるコミュニケーション方法の基礎と考えています。そしてどんなタイミングでも、何回でも話を遮って行うべきだと思っています。
そこでよく受けるのが「相手が気持ち良く話している時、本当に"Wait"と会話を遮ってもいいのか。どうもネイティブ同士の話を聞いていると間ができるまで黙って聞いている気がする。」という質問です。以前「英語仕事人に聞く」でインタビューさせていただきました渡辺千賀さんが最近のブログ記事「30秒だろうが1分だろうが、相手が滔々と話すのを聞いて、相手が一息ついたところで、今度は自分が滔々と話す、というのが英語のリズム感。」と書いており、これと"Active Listening"をどう整理すれば良いのかという質問もいただきました。そこで私が弊社のSharon先生と電話会議をしたときの音声の一部を聞いていただきたいと思います。内容ではなく、どのように確認作業を行っているかという観点から聞いて欲しいと思います。

 

One risk, one day

one_risk_one_day.jpg"If you're not prepared to be wrong, you'll never come up with anything original."(Ken Robinson, TED Conference)

以前TED Conferenceの記事で紹介しましたCreativity研究の第一人者であるKen Robinson氏のスピーチに刺激を受けて、Creativityのバイブルといわれる本を何冊か読んでみました。その中で、特に面白かったのはこの3冊。

  1. A Whack on the Side of the Head
  2. Uncommon Genius
  3. Orbiting the Giant Hairball

これ以外にも何冊か読んだのですが、その大部分は「How to 本」でどうもピンと来ません。「How to 本」に共通する特徴は「こういった技を使えばCreativeな発想が出てくる」というもので、小手先のテクニック論に終始しており、根本的な問題解決になるように思えません。最近こういった本がよく売れているような気がします。「こうすればネイティブのように英語を話せるようになる!」や「こうすれば年収が3倍になる!」など。余談でした。。。今回はCreativeになる為に必要なマインドセットについて考えたいと思います。

異色な日本人

takura kawai.jpg川井拓良(かわいたくら)。この名前はぜひ覚えていて欲しい。今までいろいろな人と会ってきましたが、この人ほど破天荒というかスケールの大きい方はなかなかいません。まだ33歳。「英語仕事人に聞く」でインタビューをして以来、会うのは今回で2回目ですが先日食事をご一緒させていただき、刺激を受けまくりました。いかに自分が住んでいる世界が狭いか、もっともっとリスクを取っていろいろなことができるのではないか。「挑戦してみよう!」と前向きな気持ちにさせてくれる大変魅力のある方です。

まずはあり得ないバックグラウンドから。中学まで普通に日本に暮らすも、そのまま高校に進学する気になれず、何を考えたか一人でニュージーランドのマウイ族の村に留学。2年後に南アフリカ共和国に渡り、高校を卒業。モスクワ大学(日本でいえば東大)に合格するも入学直前にモスクワで乗っていた電車がテロ爆破(ひとつ前の車両が爆発したとのこと)され、生命の危機を感じてロシアを脱出。

バカ丸出しのススメ

asking.jpgまずは告知です。10月5日(月)に先日私がモデレータを務めさせていただきました座談会「理工系英語教育をめぐる諸問題」がJapantimes紙面上に掲載されます。2ページに渡る大きな記事で、記事も書かせていただきました。どれだけ編集されるかは分かりませんが可能な限り読みやすいシンプルな英語で書いたつもりです。文系より理系のほうがどうして英語が求められているか等、興味深い記事となっています。是非買って読んでみて下さいね。

さて、今回の記事。英語学校を経営していて、さらにセミナー講師として実際に教えていたりすると、英語に関することなら何でも知っていると思われてしまいます。先日も「大塚さんってアルピニストの野口さんに似ていますね。」といわれ、思わず「うん?アルピニストって何ですか?」と聞いたところ、周りにいた人々は衝撃を受けていました。ご丁寧に「そんなんで大丈夫なんですか。」と心配してくれた方もいらっしゃいました(笑)。

セミナー@DHC

DHC Seminar.jpg日曜日にDHCさん主催で「欧米流コミュニケーションを学ぶ」というセミナーを行いました。そう、あの化粧品販売のDHCさんですが、元は翻訳会社で、Daigaku Honyaku Centerの頭文字をとってDHCにされたという事実は意外と知られていません(笑)。いまでもDHCの文化事業部は翻訳者養成(通信教育+セミナー)ではとても有名です。6年位前に一緒に仕事をした関係で今回セミナーをやることになりました。

今回も伝えたいメッセージを「英語力≠コミュニケーション力」の一点に絞り、セミナー構想を練りました。ただ今回は私がいつもやっているセミナーとは大分様相が異なります。いつもは8名限定で、事前課題を与え、より密なDiscussion形式でみっちり3時間かけて身近な問題解決を行い、「英語力≠コミュニケーション力」を体感していただく方式をとっていましたが、今回は人数が20名を超え、しかも事前課題は出さず、2時間と時間も短い。そんな中でどのように伝えていくか、前日ギリギリまで悩みました。その為、e-mailがほとんど放置状態となってしまい、多くの方にご迷惑をおかけしました。ごめんなさい。。。

新しい学び方

Grange Elementary.jpgTED Conferenceの記事内で紹介しましたCreativity教育の第一人者であるKen Robinson氏が書きました"The Element"を読み、その中で大変刺激を受けた話がありましたので今回はそれを紹介したいと思います。私は常に知的好奇心を満たしてくれるものに飢えており、こういった話をヒントに今の自分の状況に応用することが出来ないかと発想を膨らませています。今回の話はグローバル人材育成のカリキュラムを作る際の大きなヒントになりました。これはある小学校に導入されたInnovativeなカリキュラムの話です。

イギリスの中部に位置するノッティンガムシャー(Nottinghamshire)にグランジ(Grange)小学校というとてもユニークな取り組みをしている学校があります。なんと学校の中にグランジトン(Grangeton)という町を作ってしまったのです。6年生から町長を選出し、学校に食堂、スーパー、お土産店、新聞社、テレビ局、ラジオ局、美術館や語学学校まで作ってしまい、その運営は全て生徒に任されています。

貢献とcontributionの違い

contribution ビジネススクール時代には何百ものDiscussionに参加し、最近ではDiscussionを仕切る機会が増えてきました。特に仕切るようになってからいろいろなことに気づかされます。前回と前々回の記事で日本語と英語によるDiscussionの違いについて触れました。今回は誰しもが躊躇する「英語によるDiscussionでどのように貢献すべきか」について考えていきたいと思います。

まずは質問。皆さんは「貢献」という言葉を聞くと何を連想しますか。恐らく「社会貢献」や「国際貢献」を想像するでしょう。日本で「貢献」というと、個人で何かするというよりもまとまって何か大きなことをするという意味での使われ方が多いように感じます。これは社会の中で集団意識という概念が強いために、個人として目立って何かをするというよりも「みんなで力を合わせて大きなことをする」というストーリーの方が好まれるという文化的な背景が強い為だと思われます。よって「貢献」というとどうしても広義に捉えてしまいます。

対して英語で"contribute"というと、寄付的(例えばcontribute money to~)な意味合いが強く、例え小さなことでも個人として何ができるかという狭義で使われます。この「貢献」と "contribute"のギャップこそDiscussionに出席する多くの日本人を苦しめているように思えます。

聞き手の重要な責任とは

Seminar.jpg日曜日に「欧米流ミーティング、Discussionでの貢献法」というセミナーを行いました。このセミナーは「英語によるDiscussionとは何か」を教えるのではなく体感してもらうもので、実際に誰もが感情移入できるような現実的な問題をDiscussionを通じて解決することで、①Discussionとは何か、②どのように貢献したら良いか、を感じ取っていただきます。いつもは簡単なIce Breakingを行った後、すぐにDiscussionに入っていくわけですが、今回はちょっと趣向を変え、冒頭で以前「Active Listeningの見える化」の記事で日本語と英語のコミュニケーション方法の違いを説明する為、弊社で行っているCommunication Test for Professionalsを受験した2名の生徒のスクリプトを文章として見せましたが、その音声を実際に聞いてもらい、コミュニケーション方法の違いを解説したところ、「な~るほど。そういうことだったのか(英語で言う"A-ha moment")」と深く納得していただいた感触を得ました。